バリアフリー通信 vol.5 2010年度
こんにちは!
読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋......みなさんはどんな「秋」を過ごされましたか? わたしたちバリフリスタッフはズバリ「バリフリな秋」。秋のキリスト教講演会から始まり、大学祭、そして、日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムへの参加と一気に駆け抜けました。 今回はそんな「バリフリな秋」の活動報告をお届けします。
1:「バリアフリーな大学祭」報告
i.校内サポート
今年度も大学祭で「校内サポート」を行いました。大学祭をすべての方に楽しんでもらうことが目的です。サポートに入るスタッフは事前に車いすの介助の仕方や、視覚障がいがある方のガイドの仕方に関する講習を受けてから臨みました。
サポートはまず声をかけることから始まります。そして、どれだけ相手の立場に立って考えられるかが重要になります。車いすも自走式、介助者が押すタイプ、電動車いすなどがあります。視覚障がいのある方も見え方は様々ですし、ベビーカーを利用されている方も、どのような場面でサポートを必要とされるかは状況により異なります。
当日、スタッフは青いバリアフリー推進室オリジナルポロシャツを着用し、正門に常駐しました。今年度新たにバージョンアップした学内のバリアフリーマップ(後述)を、ベビーカーや車いすでいらした方々に説明を加えながらお渡ししたり、場合に応じて目的地まで付き添ったりしました。大学祭にいらしたすべての方の要望に応えることができたとは思いませんが、それでも、来場者の方々の笑顔やお礼の言葉から、少しでもお手伝いができたと、楽しんでもらうことができたと感じています。
しかし課題も見つかりました。イベントスケジュールやベビーカー置き場を把握しておくべきだったし、もっとサポート講習の内容を充実させるべきだったかもしれません。来年度以降の大学祭では、今回の反省点を踏まえ、大学祭に参加する各団体とも協力してバリアフリーな大学祭を実現していけたらと考えています。そのためにも今回の「校内サポート」は学内外にバリアフリー推進室の取り組みを知ってもらえる契機にもなったと思います。
文:古沢 みなみ


ⅱ.有賀さつきさん講演会でのスクリーンテイク
今年度初めて、私たちバリアフリースタッフは、奨学会・同窓会りてら共催の「有賀さつき氏講演会」においてスクリーンテイク(Vol.4ⅰ参照)をさせて頂きました。この講演会に向けて夏休み前から準備をしてきました。しかし、本格的に動き始めたのは後期に入ってからでした。
昼休みの練習はほとんど毎日。パソコンテイカー2人で連携ⅰの練習をするなどの個人練習を主にし、週1回のペースで、緑園のチャペルサービスでリハーサル形式の練習を行いました。また、授業の空き時間を使っての練習もしました。バイトや習い事で予定が詰まっていた私ですが、放課後(5限後)に集まって練習するというのがほとんどなかったので、両立することができました。
そしてこの講演会では、パソコンテイカ―2人の連携チームが2組、スクリーンに上がった誤字を直す人が1人、テイカーの補助をする人が4人、合計9人という新しいスタイルⅱで講演会に望みました。
講演会前に原稿をいただき、あらかじめ予習などの準備をできる場合もあるのですが、今回の大学祭では、すべてその場で聞いて打ちました。本番では誰もが真剣そのもの。連携はばっちりでした。回数を重ねれば重ねるほど、テイクの質も上がってきているような気がします。
講演中、どんな時でも私達テイカーは喋ってはいけないのがルール。トラブルもあったのですが、テイカー同士筆談で連絡を取り合い、乗り切ることが出来ました。
終わった後は達成感でいっぱいでした。でも「もっとこうしておけば良かった」という思いは時間が経てば経つほど出てきます。次回以降、同じ失敗をなるべく避けるために、講演会後は必ず反省会をしています。 誰かの役に立ちたいという思いさえあれば、誰でも活動できます。是非一緒に活動してみませんか?スタッフ一同お待ちしております。
文:大田 沙那恵

ⅲ.2010年度版バリアフリーマップ
大学祭での校内サポートの一環として『バリアフリーマップ』を作成し、配布しました。これは、学内の段差のない道、エレベーター・車いす用お手洗いの設置個所など、「誰もが安全に、そして安心してキャンパスを使える」ための情報を、既存のキャンパス図に加えたものです。カラーのほか白黒反転バージョンも用意しました。
初版は2008年に作られましたが、
以上の理由から、改訂版を作成する運びとなりました。
前回のVol.4でお伝えした通り、緑園・山手両キャンパスをスタッフで調査しました。段差、カウンターの高さ、またエレベーターのサイズの測定など、いわゆる「普段」気にしない点までも調べる、「バリアフリーな」見方をすることで、新たな発見がある、貴重な機会になりました。
その後編集作業を行ったのですが、想像以上に大変でした。初めて大学にいらした方にもわかりやすいマップを目指していたので、バリアフリーな情報のほか、大学に通っている人には当たり前の情報も書く必要があることを、編集途中で気が付きました。また、キャンパス図に邪魔をしない文章のレイアウトを連日考えました。そのような過程を経て、22ページにも及ぶ『バリアフリーマップ』が完成しました。
多くのスタッフの思いが詰まったマップは、大学祭2日間、車いすの方、ベビーカーをお持ちの方を中心に渡させていただきました。受け取った方はご覧いただけたでしょうか?これからも多くの方からの「愛」を受けながら、進化を遂げていくことを期待しています。
文:吉弘 彩乃

ⅳ.大学祭を振り返って
「誰もが楽しめるバリアフリーな大学祭を!」をモットーに、今年度もバリアフリー推進室は大学祭に参加しました。6月に大学祭参加を決定してからというもの、夏休みから準備を開始しました。今年度は例年に比べて活動内容が多いため、個人に対する作業の負担が大きくなってしまいました。
それでもこの3ヶ月間、スタッフ皆がお互い協力し合って活動に取り組めたことにより、より一層団結力が深まりました。また、個人のバリアフリーに対する意識が高まったようにも感じます。
私自身、バリアフリー推進室の大学祭責任者としての立場から今思うことは、多くの団体の方々を巻き込めた、ということです。例年の大学祭もそうでしたが、特に今年度は、周りの方々の協力が無ければ、この大学祭での活動は成し得なかったと思います。本当に関わった全ての方々への感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも今以上により多くの方々を巻き込んで、大学祭だけにとどまらず、フェリスならではのバリアフリーを広めていきたいと考えています。そして、今回の大学祭での反省が次に繋がるように、日々活動していきたいと思います。
文:矢ヶ部 悠子
2:第6回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムに参加 ―「PR・啓発グッズ部門賞」受賞!
11月14日にPEPNet-Japan主催『第6回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム』が開催されました。シンポジウムの一環として行われた「聴覚障害学生支援に関する実践事例コンテスト」に、バリアフリー推進室は昨年度に続き2年連続で出展し、日ごろの活動・取り組みを多くの方にアピールしました。
その結果、今年は「PR・啓発グッズ部門賞」をいただくことができました。以下にシンポジウムに参加したスタッフの声を紹介します。
シンポジウム前半は、パソコンテイクのスキルアップ講座に参加しました。他大学の学生とともに練習やディスカッションを繰り返し、パソコンテイクのコツを掴むことができました。
そして後半の実践事例コンテストでは、これまでのバリアフリー推進室の活動を「情報保障GuideBook」などのグッズを通してアピールしました。ブースに立ち寄って下さる方々から、日々の活動の維持や活性化のために行っている取り組み(他大学と合同の研修会、学内啓発活動など)について教えていただくなど、今後の私たちの活動を考える上でも有意義な時間となりました。フェリス以外の学生の方と交流するのは初めてだったため、聞くことすべてが新鮮で、とても良い経験になりました。
このようなシンポジウムに参加できたことに深く感謝し、この先のフェリスでの活動に大きく活かしていきたいです。
(文:佐藤 和可子)

いかがでしたか?
しばらく大きなイベントはありませんが、今後は講義でのノートテイクを継続し、3月の卒業式でのスクリーンテイクに備えます。寒くなってきましたので、皆さまも体調には気をつけて、素敵なChristmasをお迎えくださいね。
(更新日:2010年12月02日)