音楽研究科
(2022年度まで)

本学の音楽研究科は、「音楽芸術専攻」および「演奏専攻」という2つの専攻によって構成されています。フェリス女学院が建学以来重視してきたキリスト教教会音楽の研究を基礎としつつ、両専攻は音楽研究科で学ぶ者の将来目標にふさわしい機能的なアプローチで、一人ひとりに明確な方向付けをしています。クラシック音楽の演奏・教育活動においても、また現代社会の動向を見据えた音楽プロジェクト実践においても、それぞれ日本の音楽文化の未来をよりよくするために貢献していきます。
2023年度から新しい「音楽研究科音楽芸術専攻」に改組統合します「選択PA(Performing Arts)科目群」について
レッスン科目を始めとする個人指導による科目を「選択PA科目」として開講しています。声楽及び器楽(ピアノ、オルガン、チェンバロ、クラヴィコード、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート)の実技の個人レッスンが中心ですが、そのほかに音楽芸術専攻の専任教員が背景研究・論文作成、作曲、メディア・アートの分野についての個人指導も行います。選択PA科目群の仕組みを活用することで、学生は専攻実技の個人レッスンを複数の教員から受けることができます。また、研究のために有意義であると認められた場合には、自らの専攻(楽器)とは異なる専門分野の担当教員の個人指導を受けることができます。このことによって研究科内には、教員が皆で力を合わせて優れた音楽家を育て、有望な人材として社会へ送り出そうという高い意識がみなぎっています。選択PA科目では、週1回(45分・15分)の個人指導を受けることができ、本学教員及び海外アーティスト等学外の講師による短期集中レッスンなども設定されています。
演奏専攻
学びのポイント
演奏専攻はその中心的な学問の領域を「音楽における演奏表現の技術の習得及びその背景としての学術的追求」と位置付けます。その上で育成しようとする人材を明確にし、国際的レベルで活動する演奏家のほか、音楽教育者・指導者、室内楽奏者・伴奏者、教育オルガニスト等の輩出など、社会のあらゆる音楽的場面でその才覚をいかんなく発揮できる人材を育成し、修了後の音楽専門分野を中心とした進路に十分対応できるカリキュラムと特徴ある履修システムを展開します。
「演奏」という共通の目的に向う学生及び教員それぞれが研鑽を積み、一層高度な演奏技術と表現力の修得を目指すことができます。
科目の特色
選択科目として特色ある4つの科目を開講
演奏専攻では、演奏に関する各論や演奏とそれ以外の領域との関係を扱う科目も充実させています。
演奏様式研究 理論と実践
時代・地域の様式に従った演奏法を学術的な裏付けを持つ手法によって学びます。
教会音楽指導者育成ワークショップ
フェリス女学院の建学の精神であるキリスト教の音楽をより深く学ぶことにより、社会に役立つ人材を育成します。
教会オルガニストとして豊かな経験を持つオルガン担当教員が、現場の状況を踏まえつつ、指導者の役割などについてきめ細かく指導します。
音楽家のための事業創造論
音楽家は今や、音楽のことを専門的に勉強するだけではなく、音楽をもって社会をより良く変えていくことが求められています。そのような資質を開拓するための講義です。
アーティストのための身体論
デジタル機器に囲まれて過ごす日常生活の中では、本来の身体の使い方が置き去りにされがちです。音楽家としての自分の身体を隅々まで意識し、無駄なく美しく使いこなす方法について教授します。
教員紹介
専攻分野
声楽 ・ピアノ ・オルガン ・ヴァイオリン ・ヴィオラ ・チェロ ・フルート
氏名 | 氏名 | 役職 | 項目名 |
井出 朋子 |
IDE, Tomoko |
講師 |
フルート(ソロ、室内楽、協奏曲) |
落合 敦 |
OCHIAI, Atsushi |
教授 |
ピアノ(ソロ、協奏曲、器楽&歌曲伴奏、即興、ジャズ、ポップス、他分野とのコラボ) |
蔵田 雅之 |
KURATA, Masayuki |
教授 |
声楽(オペラ、ドイツ歌曲、重唱) |
黒川 浩 |
KUROKAWA, Hiroshi |
教授 |
ピアノ(ソロ、室内楽、コンツェルト及び美術・文学との関わり合いの研究) |
土屋 広次郎 |
TSUCHIYA, Kojiro |
教授 |
声楽(イタリア歌曲、オペラ、宗教曲) |
戸田 弥生 |
TODA, Yayoi |
教授 |
ヴァイオリン(ソロ、室内楽、協奏曲) |