この記事の執筆は ”文学部”です

コミュニケーション学科:ジェンダーゼミでの卒業論文のあれこれ

これから、しばらくコミュニケーション学科での卒業論文執筆の様子や、テーマの傾向などを、ゼミ別にレポートをしていきます。コミュニケーション学科で、何を学ぶことができるのか、よく分かると思います。楽しんで読んでください。
一回目のレポートは、井上先生のゼミからです。

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12月半ばが卒業論文(卒論)提出の締め切りなので、4年生のゼミ生はみんな今追い込みの真っ最中です。

卒論は、本人が一番興味のある問題やこだわりたい課題を取り上げないと、1年以上かけて取り組むことはできません。また男女などの性の違いによる問題は、生活上のものから労働や政治に関わるものまで様々なので、自分の卒論のためのテーマを決めるのが最初の大きなハードルです。

過去の卒論の中には、元暴走族の青年たちへのインタビュー調査をしたものもありました。しかし、ゼミ生の多数は、100名以上の人にアンケート調査をして、その結果を分析するものになっています。毎週のゼミの時間で、各自のアンケート用紙の項目を皆で議論しながら確定させていきます。約10名のゼミ生のアンケート用紙が完成する頃には、皆いっぱしにアンケート用紙作成のプロになっています。その次には、統計分析ソフトを使って、集計結果をグラフにしたり、クロス集計、有意差検定をして分析し、自分の想定した仮説以上の事実まで到達できれば文句なし!

女性の就労やその結婚・出産との両立に関する意識、母子関係・父子関係による様々な価値観への影響、ファッション意識、性教育などを卒論テーマに選ぶ学生が多いです。最近は、LGBTなどの多様な性に関してのテーマを取り上げるゼミ生が増え、例えば女子大へのセクシュアルマイノリティの入学に関する意識調査をする学生もいます。

幼い頃からの自宅の「居間」の位置づけと役割が家族関係や将来の家庭像に及ぼす影響について研究した学生は、住宅メーカーに就職しました。DV・ストーカーやレイプ被害者に寄り添える警察官になりたいというゼミ生もいます。他にも女性の採用は増えても、宴会の時のお酒を注ぐ役割が女性社員に期待されているなどの問題が残っており、そのような課題に職場で取り組みたいと言ってくれるゼミの卒業生などもおり、じっくりとジェンダー問題に取り組んで社会に出ていく卒業生を頼もしく思っています。

文学部コミュニケーション学科教授 井上惠美子