この記事の執筆は ”学長”です

もっとも古く、もっとも新しい学校

春がめぐってきて、フェリスのキャンパスは、大勢の新入生を迎えました。新入生のみなさん、入学おめでとうございます。

フェリス女学院は、長い歴史をもつ学校です。実は、日本の女子のミッションスクールの中で、いちばん古い学校なんです。学校ができたのは1870年(明治3年)。創設者は、アメリカ人の女性宣教師メアリー・E. キダーです。

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「え、フェリスってそんなに古いの?」「もっと新しい学校かと思っていた」と驚いた方がいるかもしれません。それもそのはず。フェリスは「もっとも古く、もっとも新しい」学校としての歴史を歩んできたからです。創立以来145年にわたり、フェリスは、つねに「新しい時代を切り拓く」学校でした。

では、どんな意味で「新しい時代を切り拓く」学校だったのでしょう。145年前に日本で女子教育を始めた、という点でまず先駆的でした。当時の日本は、女性に学問は必要ない、と言われるような時代でした。そうした時代に、女性にこそ立派な教育が必要!と主張として作られたのがフェリスです。「新しい時代を切り拓く」学校でした。

145年前の日本で、いち早くキリスト教に基づく教育を始めた、という点も先駆的でした。当時、日本人がキリスト教を信じることは禁じられていました。キリシタン禁制の高札がまだ掲げられていたのです。そうした時代に「キリスト教の信仰に基づく女子教育」を始めた。果敢なまでに時代を先取りする学校でした。その精神は今も変わっていません。もっとも古い、しかしもっとも新しい。そんな学校にみなさんは入学しました。

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「新しい時代を切り拓く」教育の伝統は、今日も脈々と受け継がれています。ただ、「新しい時代の教育」というのは、何も、最先端の技術を学ぶことばかりではありません。フェリス女学院で伝統的に重視されてきたのは、リベラル・アーツの教養教育です。では、なぜ教養教育が「新しい時代の教育」なのでしょう。

加速度的に社会が変化し、先行きの見えない時代に突入するなか、これからの私たちに求められるのは、自ら課題を発見し、解決できる力です。これまで誰も遭遇したことのない新しい問題に対して、しなやかに対応できる基礎力です。また、グローバル化が進む中、多様な文化・価値観をもつ他者と共生するためのコミュニケーション力も求められます。そうした力を養うことを本学では重視しています。まさに、21世紀型の教養教育です。

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またフェリスでは、伝統的な学問体系の専門科目でも、読み・書きの基礎力を重視してきました。語学科目や、キャリア科目が充実していることは、みなさんもご存知のとおりです。近年はさらに、自ら課題の解決に取り組むアクティブラーニング科目を充実させてきています。フェリスは5年後、2020年に創立150周年を迎えます。創立150周年にむけて、今後もさらに、そうした「フェリス教育」の特色を強化していきたいと思っています。

新入生のみなさん、入学おめでとう! この「もっとも古く、もっとも新しい学校」での学びをとおして、みなさん一人ひとりが「新しい時代を切り拓く女性」として育ってくれることを願っています。

学長 秋岡 陽