この記事の執筆は ”国際交流学部”です

英文科出身から商社お茶汲みを経て理系に転身・ベンチャー企業の社長になった私がもし大学生に戻れるのなら~国際交流学会春季講演会~

ご講演いただいた相良美織氏

国際交流学会では、2019年度春季講演会を7月5日に開催しました。今回、講師としてお招きした相良美織(さがら みおり)氏は、フェリス女学院大学文学部英文学科卒業後、住友商事に入社、その後は外資系証券会社、資産運用会社などを経て資産運用会社創業に関わり、経営企画室長やITベンチャーの取締役を経験した後、2010年にバオバブを設立し、現在株式会社バオバブ代表取締役として活躍されています。事務職から、転職、起業に至るまでの様々な御経験を踏まえ、相良さんには女性のキャリアについてお話しいただきました。

まず、現在、相良さんが束ねているバオバブについて、パワーポイントや映像を交えながらお話しいただきました。バオバブは、AIのための学習データを作成する会社です。AIに情報を学ばせるには、コンピュータに学習データを読み込ませることが重要な作業となります。この作業は国内外に約800人いるバオパート(バオバブで働くパートの方を指す)が行います。相良さんは、バオパートにとって働きやすい環境作りに努め、安心感や信頼を築くことに力をいれています。相良さんが具体的に行っていることとして紹介されていたのは、バオパートへの仕事依頼は国別に翻訳されたものにすること、在宅ワーク、安定した月給の支給などでした。女性にとって働きやすい環境を整えることが、バオバブの強みである高品質な学習データの提供につながっていると感じました。

講演会の様子

続いて、相良さんのキャリアについてお話しいただきました。相良さんは大学卒業後、一般職で事務として働いていましたが、一般職で働く女性は結婚したら退職する、ということに疑問を抱き、仕事を続けたいという気持ちから総合職への転職を考えました。転職を考える上で、英語力向上のために、相良さんは社会人向けに開講されているハーバード大学のサマースクールに通いました。サマースクールの参加者は、大企業から派遣された男性が多く、相良さんのように個人で来ている人や女性はいませんでした。そのようなアウェイな環境でも、諦めず必死にやり遂げたそうです。

また、相良さんは転職をされていますが、その中には自ら望んだものと、周りからの支援によるものがありました。周りからの支援による転職は、相良さんの日頃の仕事に対する姿勢を見ていた人からの声でした。このことから相良さんは、失敗することもたくさんあるけれど、丁寧に前向きに仕事をしていれば誰かが見ていてくれていて、いつかチャンスがやってくると感じたそうです。相良さんが起業したきっかけも、周りの方からのやってみたら?という声でした。その後も様々な失敗やチャンスを得ながら今までやってきた、とご自身の経験を語られました。

女性の活躍を耳にすることは多いですが、私たちの先輩としてご活躍されている相良さんのお話はとても興味を引くものでした。
AIと聞くと理系で男性が扱うものというイメージがあり、難しいものと感じていましたが、相良さんのお話を聞いて、女性もたくさん活躍していることを知り、AIに対するイメージが変わりました。

また、何かをやろうと決めるとき、年齢や性別に左右されてしまいがちですが、いくつになっても挑戦していく相良さんのエピソードを聞いて、年齢や性別に左右されず、自分が実現すると決めたことは失敗しても諦めずにやるということが大事だと気付かされる講演会でした。相良さん、貴重なお話をありがとうございました。