この記事の執筆は ”共通教育”です

『百人一首』をモチーフにした小学校給食

フェリス女学院大学全学教養教育機構(CLA)に設置されたプロジェクト演習「若者による文化の創造と発信」は、2020年度横浜市内小学校の学校給食に『百人一首』をモチーフにしたメニューを提案するという課題に取り組みました。

学生たちはオンライン方式でグループワーク、2度のプレゼンテーションを経て、メニューの考案と提案を行い、採用されたメニューについて、ちらし+校内放送の原稿+英語解説の3点を制作しました。

『百人一首』をどのように食で表現したかというと、まずは①和歌や古典文学特有の「見立て」の方法を用いました。例えば、「海藻サラダ」は、『百人一首』46番「由良ゆらを渡る舟人ふなびとかぢをたえゆくえも知らぬ恋の道かな」をもとに、海の上で行き先に迷う様子を海藻がからむサラダに見立てて表現しています。また、②ことば遊びの方法も取り入れました。一種のダジャレです。「秋鮭のあんかけ」は、『百人一首』1番「秋の田の仮庵かりおいおとまをあらみわが衣手ころもでは露にぬれつつ」をモチーフとしています。「庵(いお)」は「あん」とも読むので、「あんかけ」とことばで遊んだのです。
『百人一首』を食で表現するという課題には、正解はありません。柔軟な発想、豊かな創造力が求められます。今年度の授業はオンライン方式で行われましたが、学生たちは常に前向きで、できないことを数えるのではなく、できることが何かを考える力強さで取り組み、成果を出してくれました。

学生が考案した数々の給食メニューは、秋以降提供される予定です。生徒さんたちが『百人一首』の給食を通じて、創造力、自由な発想、さらには日本のことばの美しさを学んでくれたら、これ以上の喜びはありません。

最終プレゼンテーションを終えて、就職課・教務課・企画・広報課の方々にも参観いただき、フィードバックを受けました

文学部日本語日本文学科教授 谷 知子