この記事の執筆は ”共通教育”です

プロジェクト演習「フェリス女学院大学の広報戦略を考える」

このプロジェクト演習は、学生とともに大学の広報戦略を具体的に考えていくPBL(課題解決型)授業です。この演習の目玉は、学生一人ひとりが、フェリス女学院大学をアピールするにはどうしたらいいかを自分たちの頭で考え、具体的なプランを創り上げることです。そしてそのためには、大学が置かれた現状や歴史、大学の理念、マーケティングやブランディングの方法、グループディスカッションやブレーンストーミングの手法を身に付ける必要があります。

大学の現状や歴史、理念などについては、私が話をし、マーケティング・ブランディングの基礎については、当該分野の専門家であり、オペラ歌手でもある武井涼子先生に講義していただきました。また、他のプロジェクト演習と合同で、キャリアコンサルタントの南美樹先生に来ていただき、ブレーンストーミングおよびブレーンライティングの方法やグループディスカッションのルールについて学びました。

授業はとても具体的です。マーケティングの授業の際には、架空のある人物を年齢・性格・仕事・出身地など事細かに設定して創り上げ、その人物がどのような場面で、広告や商品と出会い、購入にいたるのかについてグループディスカッションを通して検討しました。ブレーンストーミングの授業では、「キャンパスを有効利用するにはどうしたらいいか」などについて、学生たちはワイワイ語らいながらスキルを高めていきました。

プロジェクトの後半では3グループに分かれて、具体的な広報プランを練り上げていきました。情報不足に悩んだ自分たちの経験から、地方出身の受験生に正確で役に立つ情報を伝えるにはどうしたらいいかを考えたグループ、全学教養教育機構(CLA)や各学部において、いかに多彩な科目が学べるかをアピールするために、フローチャートを用いた「お薦め科目診断」を作成したグループ、各受験生が、フェリスで大学生活を送っている自分の姿を思い浮かべることができるように、学生の日常をリーフレットで表現したグループなど、学生たちは、受験を経たばかりだからこそ出てくる新鮮なアイデアを披露してくれました。

もちろん、試行錯誤の連続でした。迷走したこともあります。そのような時には、自分たちが議論して考え抜いた、フェリスのブランド・コア(最も重要な価値)と照らし合わせて、自分たちのアイデアが、フェリスのイメージと合っているかどうかを吟味しながら進めていきました。

驚かされたのは、学生たちのモチベーションの高さとお互いの意見を聞いて、新しいものを創り出す力です。相手と意見が違っても、即座に否定することなく、いったん受け入れつつも対案を出していく姿勢を見て、社会人として必要な能力が育っているのを見てうれしくなりました。

フェリスでは、このように自分たちで考えて、皆で創り上げていく授業が毎年行われています。

学長 荒井真