バリアフリー通信 vol.4

2010年度前期の活動報告

こんにちは!!

酷暑だと思ったら雨が降り…と不安定な天気の中、期末試験が終わり、早いもので夏休みに入りましたね。
バリアフリー推進室は2010年度に入り、学生スタッフ体制などリニューアルを行いましたが、今年度も引き続き、講義でのノートテイク(Vol.1注参照)をはじめとする活動を行っております。また、校内のバリアフリー化をさらに進めるため新しいチャレンジも行いました!!!
そこで、今回のVol.4では、2010年度前期の活動を振り返ってみたいと思います。

バリアフリー推進室では、2009年度春のキリスト教講演会から、学内行事でのスクリーンテイクⅰを実施しています。2009年度卒業式に引き続き2010年度も、入学式と5月に行われた春のキリスト教講演会でスクリーンテイクを実施しました。

スクリーンテイクを行うのは、聴覚に障がいを持つ方への情報保障が第一ですが、それだけではなく、言葉を文字化することにより、たとえばマイクの反響などの関係で聞き取りにくい部分でも「すべての方」に理解していただけるというメリットがあるから。「バリアフリーな講演」への一歩となっているからです。そして、講演される方、来賓の方、学生やその保護者など、様々な方に「バリアフリー」や「情報保障」を知っていただく貴重な機会だと思い、行っています。

大学の行事ということで、授業サポートとは異なり多くの方に見ていただく機会となったので、私たち学生スタッフは身が引き締まる思いでした。また新しいスタッフも迎えていたので、講義の空き時間やお昼休みなどを使い、打ち合わせや練習を行い、質の高い情報保障を行うための準備を行っていきました。

当日はとても緊張をしましたが、スタッフ同士の支え合いもあり、無事に情報保障を行うことができました。また、式典後は、「スクリーンテイクがあって助かった」という生の声をいただき、私たちの活動が多くの方の助けになった―”For Others”の実践の機会となったことを実感しました。

2010年度の大学祭でも、講演会でのスクリーンテイクを行う予定です。機会がありましたら、「バリアフリーな講演会」に是非足をお運びくださいね。

文:吉弘彩乃

2010年度入学式でのスクリーンテイク
(バックヤードでモニターを見ながらテイクを行いました)

2010年度春のキリスト教講演会でのスクリーンテイク
(右手奥が講師、左手が文字を映し出すスクリーンです)

7月末、我がフェリス女学院大学のバリアフリー推進室のスタッフが実際に行っている、授業のサポート体制を見学するために、三重大学教育学部の荒川哲郎先生が訪問されました。今回見学されたのは、パソコンを使ったノートテイク(Vol.1注参照)という方法で利用学生のサポートを行っているゼミ方式の授業でした。

ノートテイカーは、授業内容を保障することが第一の目的ですが、私たちが何気なく聞いている先生の「例え話」や、生徒たちの「笑い声」なども、利用学生には授業を深く理解するための立派な情報となります。私たちスタッフは、そういった教室内に聞こえてくる全ての「音」を、臨場感溢れるように文字化することを心掛けています。荒川先生は、私たちのノートテイクの様子をご覧になり、「授業の雰囲気を壊さずに、現代ならではの方法ⅱで、工夫して情報を伝えている姿が新鮮だった」との感想をくださいました。

授業後には、荒川先生、サポート利用学生、ノートテイカーに加えて、授業の担当教員、授業を受講しているゼミ学生を交えての交流会を行いました。バリアフリー推進室のサポート体制が完成する以前の話をしたり、困っている人がいたら教員や学生皆が自然と手を差し伸べられる姿勢をもつことの大切さについて話をしました。また荒川先生は、私たちバリアフリー推進室スタッフが目標として掲げている、「ALL FOR ALL(皆が皆のために)」というスローガンにも深く共感して下さいました。

今回荒川先生が訪問されたことにより、私たちスタッフも、自分たちが日々行っているサポートについて、改めて見つめ直す良い機会になりました。荒川先生、また機会があれば是非フェリス女学院にいらしてください。本当にありがとうございました。

(文:矢ヶ部悠子)


三重大学教育学部教授 荒川哲郎先生

8月初旬、学内のバリアフリー化を目指して、緑園キャンパス内の階段の段鼻に識別テープを貼る作業を行いました。階段の踏み面と段鼻の色が同じような色だと、弱視の方などが階段を降りる際に階段が滑り台のように感じられて恐いことがあるからです。今回の作業が、見えにくい人にとってより安心して安全に移動するための助けになればと思います。


書館の階段にもテープを貼りました

そして、バリアフリーマップ改訂版の作成も計画中です。現マップも学生や外部の方に「見やすい」「わかりやすい」と好評ですが… 今年の文化祭に向けてまた更なる進化を遂げようとしています。

バリアフリーマップは、一般的なキャンパスマップとは違います。車椅子での移動ルート、エレベーター設置箇所や、凹凸ある危険な箇所などをしっかりと明記してあるので、どの方にも優しく、わかりやすいものになっています。快適に、そして安全に移動して頂けるようにと作られたこのキャンパスマップを、私たちバリアフリー推進室スタッフ一同で、さらにバージョンアップさせるべく、現在キャンパス内を詳しく調査しています。フェリスの“For Others”の精神を行き渡らせた新たなツールを、文化祭にお届け致します。

(文:小山ちひろ)


2010/8/2に行った山手キャンパス・バリフリマップ調査メンバー

いかがでしたか?

後期には大学祭も控えています。講演会での情報保障、バリアフリーマップ改訂など「すべての方」に楽しんでいただける、「バリアフリーな大学祭」の準備を行っています。

後日、バリフリ通信にて活動報告をする予定なので、どうぞお楽しみに!!!

ⅰスクリーンテイクとは、ノートテイクを利用する方が複数いる講演会などの大きな会場で行う、パソコンでのノートテイクのこと。ノートテイクされたものが、お客さまに見ていただけるように大きなスクリーンに表示されます。

ⅱ例えば、web上でよく見られる「w」は基本的には「笑う」という意味(わらい→warai→w)を表しますが、私たちスタッフはこれをノートテイクの場面に応用しています。先生の話やゼミ生とのやりとりの臨場感を表現するために、コンテクスト(文脈)を利用学生により正確に伝えるために、「w」を使っているのですが、これを荒川先生は「現代ならではの方法」と表現されました。

フェリス女学院大学 バリアフリー推進室
〒245-8650 横浜市泉区緑園4-5-3
TEL:045-812-8315  FAX:045-812-8467  e-mail:barrierfree
場所:緑園キャンパスCLA棟2階
開室時間:平日 9:00~18:00