バリアフリー通信 vol.9

私たちといっしょに活動しませんか?

新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。 これから4年間を過ごすフェリスで、どんなことを学んでいくのか、経験していくのか、期待と不安が入り混じった感情をお持ちなのでは…と思います。
振り返ると私も、同じような気持ちで入学式やオリエンテーションを過ごしていました。そんな時に出会ったのがバリアフリー推進室、そしてノートテイクでした。

……バリアフリーって?ノートテイクって?
聞きなれない言葉だと思います。

私たちは障がいをもつ学生の支援、そして学内のバリアフリー実現に向けて活動しています。「私には無縁そう…」と考えた方!少し視点を変えて考えれば、実は普段の生活と身近なことなんです。

今号では、バリアフリー推進室(通称:バリフリ)の自己紹介をしたいと思います。少しだけ、耳を貸してください。この春から、私たちといっしょに活動しませんか?

私たちバリアフリー推進室学生スタッフは、病気やケガなども含めて、障がいをもつ学生と、障がいをもたない学生が平等に学生生活を送れるように、ノートテイクや移動補助などのサポートを行っています。 また、この「バリフリ通信」を通し、バリフリの活動内容などの情報発信を行っています。ぜひチェックして下さいね。

では、私たちの活動をご紹介したいと思います。

授業でのサポート

聞こえにくい学生の耳の代わりとして、授業中の音声、つまり先生の話す講義の内容や学生の発言などを聞き、文字に変えて利用学生に伝える「ノートテイク」(vol.1 注1参照)を行います。また、見えにくい学生の目の代わりとして、黒板に書いてある文字を伝える「板書サポート」を行います。このような活動を「情報保障」といいます。 さらに、怪我や病気などによって歩行が難しく、教室移動の際にサポートが必要な学生のために「移動補助」も行います。

入学式でのスクリーンテイク

新入生の皆様は覚えていらっしゃるでしょうか。入学式の際、ステージ隣のスクリーンに、式のお話の内容が映し出されていたと思います。これは、私たち学生スタッフが式中の音声を聞き、パソコンで打ち込んだものを映し出していたものです。これを「スクリーンテイク」(vol.4 注ⅰ参照)といいます。「スクリーンテイク」とは、前述の「ノートテイク」したものを、スクリーンに映し出すものです。

カイパー講堂と舞台裏でのパソコンテイクの様子

大学祭でのスクリーンテイクと校内サポート

大学祭でも、毎年スクリーンテイクを実施しています。昨年は、テレビ朝日の飯村アナウンサーの講演会でテイクを行いました。
また、正門に常駐し「バリアフリーマップ」の配布や、移動補助などのサポートも行っています。「バリアフリーマップ」は、段差のないルートや多目的トイレなどが描かれたバリフリ特製のマップです。弱視の方も見やすい「白黒反転版」の地図も作製しています。(2012年度版の地図も作成予定です。興味のある方は参加してみませんか?)

東北支援遠隔テイク

2011年度は、被災地の聴覚障がい学生の支援のため、東北地方の学生の情報保障を行いました(vol.6 2:フェリスから東北へ!遠隔通信によるテイク!!・vol.7 2:東北とつながろう!続けています、遠隔通信テイク!!参照)。携帯電話を通して東北で行われている講義の音声をフェリスに届け、その内容をパソコンに打ち込み、インターネットを介し、東北で講義を受けている聴覚障がい学生のiPhoneに表示させます。これによって、フェリスにいながら宮城教育大学の講義をテイクすることができました。また、この取り組みは、新聞にも取り上げられました。(詳しくはバリフリまで!)


フェリスでの通訳の様子

ALL FOR ALL バリアフリープロジェクト

2011年度は、大学が学生の企画した取り組みを支援する「フェリスチャレンジ制度」を利用し、学内のバリアフリー意識を高めるため、”ALL FOR ALL バリアフリープロジェクト”を実施しました(vol.8 1: ALL FOR ALL バリアフリープロジェクト参照)。まずは、バリアフリーに対して興味を持ってもらうために、バリフリオリジナルの小冊子とボールペンを配布しました。小冊子ではガイドヘルプなどのサポートの仕方を解説し、ボールペンにはバリフリのロゴを加え、学生が使用しやすい外観を意識して作成しました。また、ガイドヘルプの体験イベントも企画しました。


オリジナルの小冊子とボールペン

私たち学生スタッフの活動は、基本的に学内のためのものですが、昨年度は学外でも出張テイクを行いました。この他にも、その場のニーズにあった様々な活動をしています。
バリフリに少しでも興味を持った方、何か疑問に思うことがあった方、ぜひバリフリに来てみて下さい!

(文:中田詩織)

合宿のしおり。これも 学生が中心となり作成しました。 2012年3月15~16日、お天気に恵まれた江ノ島で、学生スタッフの研修合宿を実施しました。バリフリで初めてとなるこの合宿は、バリアフリー推進室のミッション”ALL FOR ALL”への理解を第一に、スタッフ間の交流や、新年度についての話し合いをすることを目的としました。4年生が企画の中心となって実施しました。 ”ALL FOR ALL”というミッションは、2009年に作られました。「1人が誰かのために、誰かが1人のために行動を起こすのではなく、すべての学生、教職員が各々の感じているバリアを取り除くためにみんなが活躍する」という思いが込められています。 この理解のための講演会も実施しました。ゲストスピーカーとしてお招きした、NPO法人横浜市障害者自立支援センターの渋谷治巳さんは、自身も障がいを持ちながら、障がい者活動をしている方でした。 私にとって、このような活動をしている障がい者の方からお話を伺うのは初めてでしたが、渋谷さんの言葉は、その1つひとつが重く、説得力のあるものでした。「とにかく障がい者と関わって、一緒に考えてほしい」という言葉には、わかっていたはずなのだけれど、深く考えさせられるものでした。この言葉を今まで以上に、日常生活で心がけていきたいと思いました。


合宿のしおり。これも 学生が中心となり作成しました


講師の渋谷さん(中央)と

そしてもう1つ、今回の合宿で行った事があります。ノートテイクで支援(vol.6 2:フェリスから東北へ!遠隔通信によるテイク!!参照)をした、宮城教育大学の学生との交流です。はるばる江ノ島まで来ていただき、東日本大震災の状況や、支援テイクを受けての感想を伺いました。


宮城教育大学の学生との交流の様子

支援中は、電話やSNSでのやりとりからしか状況が把握できなかったのですが、実際にお会いして、当時の裏話などを聞くことができました。また、お互いの顔を見ながら情報交換できたことで、「この方々を支援してきた」という実感がわきました。さらに宮城教育大学の方々の笑顔を見られたことで、無事に支援ができたことへの安心感を覚えました。支援自体は2011年度いっぱいで終了しましたが、今後も交流を続けるとともに、遠隔でのノートテイク経験をもとに、できることがあればお手伝いをしたいと思っています。このように、他大学との交流が増えていくのは嬉しいものです。

また、新年度の活動についての話し合いも行いました。年々活動に磨きのかかっているバリフリの2012年度は、これまでと同様、啓発活動もしつつ、新しい挑戦も始まることでしょう。今後も、バリフリ通信で随時お伝えいたしますね(気になった学生の皆さん、バリフリに直接聞きにいらしてください!)。

2日間の合宿を通して、ミッションへの理解や学生スタッフ同士、またゲストにいらしてくださった方との絆をより深めることができました。私は大学卒業に伴い、バリアフリー推進室に関わることはありませんが、合宿で得たことを胸に、”ALL FOR ALL”の精神が、より多くの人に浸透しますように、またより多くの人が行動に移せますように、バリフリのさらなる活躍を願ってやみません。

(文:2011年度卒業生 吉弘彩乃)

いかがでしたでしょうか。
少しでもバリフリについて知っていただけたでしょうか。

少しでもバリフリに興味を持ってくださった方、気になることがあった方、ぜひバリアフリー推進室にいらして下さい!バリアフリー推進室は2号館2階、ボランティアセンターのお隣にあります。
私たちと一緒に楽しく活動しませんか?
スタッフ一同お待ちしています。

(編集:吉弘彩乃・中田詩織)

(更新日:2012年4月9日)

フェリス女学院大学 バリアフリー推進室
〒245-8650 横浜市泉区緑園4-5-3
TEL:045-812-8315  FAX:045-812-8467  e-mail:barrierfree
場所:緑園キャンパスCLA棟2階
開室時間:平日 9:00~18:00