バリアフリー通信 vol.15

バリフリ初めてづくしの夏休み

みなさん、こんにちは。今年の夏もとても暑かったですね。
バリフリは夏休みにさまざまな活動を行いました。

特に外部出張テイクと合同合宿は学生にとって初めての経験でした。普段見たり、聞いたり、感じたりすることのできない経験を、この夏、五感をたくさん使って得ることができました。それぞれの活動内容を紹介します。ぜひご覧ください!

みなさん、夏休みの思い出はたくさん作れましたか?私たちはこの夏休み、たくさんの活動をしてきましたが、その一つとして、8月6日に開催された開発教育協会DEARが主催する「第34回開発教育全国研究集会」で、鶴見大学情報バリアフリー推進会と合同でパソコンテイクによる情報保障を行いました。この日のために1ヶ月前からYou Tubeなどを使い連携入力やタイピングの練習を行ってきました。

学外で行う初めてのパソコンテイクだったこともあり、普段とはまた違う緊張感で臨むことができました。そして、今回は聴覚障がいの方が実際にいらっしゃったため、私たちのテイクについて、改行の数や字の大きさ、文を上げる速度などアドバイスをいただくことができました。

現在、フェリスには授業等でパソコンテイクを実際に必要としている人はいません。しかし、この活動を続けることでいつか誰かの役に立てると考えています。バリアフリー活動に興味のある方、関わりたいと思っている方、ぜひ一度バリアフリー推進室に来てみてください!大きな理由は無くても大丈夫。みなさんも、私たちと一緒に誰かのために活動してみませんか?

(文:木村奈々子)

本番中の様子。みんな集中しています!

終了後のひととき。お疲れさまでした!

9月13日から9月14日の2日間、鶴見大学情報バリアフリー推進会のみなさんとともに、初めての合同合宿を行いました。この合宿は、両大学のバリアフリーにかかわる学生の交流と障がいを持つ学生への支援のスキルアップを目的としたものです。フェリスの学生のみではできないトレーニングも行うことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。

同じような活動をしている団体でも、支援の仕方には多くの違いがあります。例えば、パソコンテイクでも連携入力する人数、誤字を訂正する人がいるかいないか、練習方法など、細かいところですが違いがありました。他の大学の同じような組織がどのような活動をしているか知ることは、今後私たちが行っていく支援の改善につながるものだと感じています。



パソコンテイク練習の様子

鶴見大学のみなさんと恒例の記念撮影

2日目には、座間市の「要約筆記と手話 ひまわり会」代表、PCかながわ事務局の戸田良江さんによる講演と手話講座が行われました。聴覚障がいを持つご家族と暮らしており、ご自身も中途難聴である戸田さんから「家のチャイムが聴こえないため、光で知らせるものを使用している」「あんまの振動を目覚まし代わりにしたり、雨戸を閉めずに太陽の光で起きたりしている」といったお話を伺い、私たちが想像できなかった聴覚障がいの方の実際の生活を知ることが出来ました。さらに、「道を歩いている時、後ろから自転車が来ても分からないので怖い」「声をかけられても聴こえないので無視されたと思われることが不安」といったお話からは、私たちが配慮することで解決できる聴覚障がいの方の不安もあるのではと感じました。

また、実際に手話を言語としている方から手話を学ぶことで、私たちが今後、日常で手話を使う場面を強く意識することができ、より集中して学ぶことができました。

(文:島崎結衣)

手話講座の様子

講演終了後、講師の戸田さんと昼食。
貴重なお時間をありがとうございました!

9月8日から9日にかけて、第12回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムが筑波技術大学にて開催されました。これは全国の大学の聴覚障がい学生支援における事例検討やワークショップなどを行う毎年恒例のシンポジウムです。私たちは一日目の「音声認識技術を活用した情報保障」と「軽度・中等度難聴および中途失聴学生への合理的配慮」のセミナーに参加しました。

音声認識技術というのは、人が発した言葉をコンピューターが認識し、文字に変換する技術です。現在、話題になっている音声認識技術が「UDトーク」です。(詳しくはホームページ をご覧ください。)「音声認識技術を活用した情報保障」のセミナーに参加したことで、この技術が、日々進歩していることがわかりました。しかし、100%コンピューターが認識できるわけではなく、誤字脱字が表示され、意味が通じないこともあります。そういった場合は、修正者を介して訂正したり、リスピーク方式※で言い直しをして修正したりと、多少の補助は必要です。しかし、リアルタイムで字幕を作成できるメリットは大きく、アメリカではこのリスピーク方式が一般的となっており、情報保障の環境が整っている印象を受けました。情報保障を受ける側、支援する側だけでなく、その場にいる参加者の配慮があれば、さらに音声認識は有効に機能します。その配慮が、音声認識技術をはじめ、情報保障の環境においての肝だと感じます。周囲が情報保障に対して理解を深め、意識することができれば、その時が、情報保障が一般化したと言うことができるのではないかと感じました。
(※リスピーク方式とは話者の話を復唱し言い直しをすること。リスピークする人は専用のマイクを持っているため、音声がよりクリアになり文字の認識率があがる。)

「軽度・中等度難聴および中途失聴学生への合理的配慮」のセミナーでは、軽度・中等度難聴者の聴こえ具合への周囲の認識の低さが問題にあると学びました。少数での会話はできたとしても、広い教室や複数名でのミーティングになると、聴こえにくくなる。その事実がまだ多くの人に理解されていないことが現状です。軽度・中等度難聴者への理解、日常生活を送るにあたり、どんな困難があるかなどを知り、発信していくことがこれからの課題になるのではないかと感じました。

学内でサポートを行う場合には、軽度・中等度難聴の学生の聴こえ具合に応じて、耳の代わりとなる。何か不都合があれば何度も話し、意志の疎通を行う。そうすることで、彼らが支障なく学ぶことのできる環境が整うと思います。

(文:池茉莉)


たくさんの情報を得た1日でした!

いかがでしたでしょうか?
夏休みが終わりましたが、バリアフリー推進室はまた新たなプロジェクトに向けて動いています。このバリフリ通信やフェリスブログで随時お知らせしますので、どうぞお楽しみに!

フェリス女学院大学 バリアフリー推進室
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