バリアフリー通信 vol.23

「2018年度春休みの活動」

2019年度が始まり梅雨の季節になってきました。バリフリでは今年度も学生スタッフがサポートや活動に忙しい毎日を送っています。今回のバリフリ通信では2018年度後半、春休みの活動について紹介させていただきます。ぜひご覧ください。

春休みに学生スタッフ勉強会を実施しました。
最初にサイレントゲームを行い、音声・筆記用具を使わずにジェスチャーで「趣味について」話しました。普段の会話と比べて言葉なしで伝えることや理解することの難しさに気がつきました。次に、紙とペンを使って「アルバイトについて」1分間で話しました。1分間はとても短く感じ、自分が思っていたよりも情報が多く書けないことや箇条書きの方が伝えやすいことに気がつきました。聴覚障がいといっても様々な種類があり、聞こえ方、コミュニケーションの取り方など十人十色であり、支援方法も十人十色だということを学びました。聴覚障がい者とひとくくりにするのではなく、その人が社会でどのようにしたら住みやすくなるのか考えなければならないと思いました。

次に情報保障について学びました。情報保障とは、聞こえない、聞こえにくい学生のための「音」の情報を文字媒体にして伝えることです。種類は手書きテイクとパソコンテイクの2種類があります。手書きテイクのポイントは「早く・正しく・読みやすく」が大切です。実際にやってみましたが、内容を正確に読み取り、要点をつかみ、言葉を選び、要約することが難しかったです。パソコンテイクのポイントも手書きテイクと同様です。最初は、2文字の単語をペアと交互に打つ練習から始めました。単語が3文字4文字と長くなり、さらに文章になっていくとどんどん難しくなっていきました。相手が打ち終わるのを待つのではなく、次に打つ人が頃合いを見て積極的に入力権を奪うことが大切だとわかりました。7月にキリスト教講演会があり、私は初めて公の場でパソコンテイクを行うので、練習を重ねていきたいです。

最後に車いす講習を受けました。学内で車いす体験をしてみて、路面のわずかな凹凸が体に響くことや教室の入り口やエレベーター内が狭いことに気がつきました。この体験を活かして、実際に移動サポートをする際は、車いすを動かすときや段差があるときは先に声かけをしようと思いました。
私がバリアフリー推進室学生スタッフになったきっかけは、入学式やキリスト教講演会でパソコンテイクをしている姿がかっこよくて、憧れたからです。また、学内でサポートをしている姿を見てバリフリの活動に興味を持ちました。今回の勉強会で得た新たな知識や気づきを生かし、今後のバリフリの活動でもさらに経験を積んでいきたいと思います。

(文:平本加奈)


車いす講習の一コマ。気付いた点をメモしています

3月15日に鶴見大学の学生と一緒に、東京都にある日本点字博物館・ふれる博物館の見学会を行いました。点字は1825年にフランスで考案され、1890年に日本のかな組織に訳されたそうで、とても古い歴史を持っていることに驚きました。日本点字図書館では点字図書と音声化された図書の貸し出しを行っています。音声化のための録音ブースや書庫の見学をしながら、たくさんのお話を聞かせていただきました。点字本というとどのような本があるのだろうと思っていましたが、日本文学はもちろん、例えばハリーポッターシリーズなど最近話題となった作品まで多岐にわたり、その種類の豊富さがとても印象に残っています。私は読書をすることが好きですが、この日本点字図書館見学を通して、自分が普段どれだけ目に頼って情報を得ているか実感しました。映画を観ることも読書をすることも目を通して行っていることなのだと今まで意識したことがありませんでした。作品を点字に訳したり、音声で録音してくださる方々、そしてこの図書館でそれを利用者の方に繋げていくことで視覚障がいがあっても本からの知識や感動を得られ、みんなで一緒に楽しむことができるというのは本当に素敵なことだと感じました。私自身、きっとバリアフリー推進室に所属していなければここを訪れる機会がなかったかもしれません。普段入れないようなところまで見学させていただけて、貴重な体験でした。

ふれる博物館は、一般的な博物館とは異なり、実際に展示作品に触れて楽しむ博物館です。そのため視覚障がいのある方でも、そうではない方も作品を一緒に楽しむことができます。私が特に印象深い作品は、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』を石膏で立体にした作品です。人物の髪型、仕草など今まで気づけなかった新たな発見があり、とても楽しむことができました。絵画はどうしても言葉では伝えづらいと思っていたので、このように立体化するというアイデアがあることに感動しました。

鶴見大学の学生たちとはなかなかお会いできる機会が少ないのですが、こうして交流を持ち続けられていることを嬉しく思います。また学外へ出ての見学会は普段の活動とは気分も変わり、遠足のようで楽しいのでまた機会があればぜひ参加したいです。日本点字図書館・ふれる博物館の職員のみなさま、鶴見大学のみなさま、ありがとうございました。

(文:伊丹茉雪)


鶴見大学と日本点字図書館前で集合写真


レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』の立体作品を手で触っています


いかがでしたでしょうか?次回は2019年度の活動を紹介したいと思います。学生スタッフも増え、活発になってきたバリフリです。今後ともバリフリをよろしくお願いいたします!

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