文学部コミュニケーション学科2020年度秋期特別入試「基礎力調査」の出題範囲・テーマ及び参考文献について

文学部コミュニケーション学科の秋期特別入試「基礎力調査」においては、事前に大まかな出題範囲・テーマ、参考文献等を紹介し、試験当日は、参考文献等を読むことで得た知識やテーマについて考えてみたことなどを手掛かりに解答します。
2020年度は、下記のテーマで試験を行うことになりました。あわせて、テーマに関連した参考文献を紹介します。

 人は誰しも、「自分のまわりの他者と良いコミュニケーションを持ちたい」と考えていることでしょう。しかし、現代社会はこの単純な願いの実現さえも、難しくしている方向に向かっているようにも思われます。例えば、さまざまな異なる考え方や価値観を持っている人たちが、それぞれに自分たちの考え方や価値観を強く主張して、組織内での分断を強めているかもしれません。またIT技術の進展により、スピーディな情報処理が常に求められ、課題や仕事の締切が「分単位」で設定されたりすることから、私たちの「多忙さ」は極まっているとも言われています。このような環境下では、人々の対立や衝突は生じやすくなっており、感情的にならざるを得ない局面も増えたのかもしれません。
一方、他者とのコミュニケーションにおいては、「感情的に振る舞うな」「感情をぶつけるな」などと指摘されることがよくあります。ここにおいては、「感情」とはやっかいなもので、害悪そのものであるかのように考えられています。感情的になれば、人間関係は修復不可能に陥ることがある、という考えを反映させたのでしょう。
しかし近年、感情の生起自体は、原始の時代からの進化の過程で人類が獲得してきたものであるとの指摘があります。実際、感情の生起を抑えることは困難であるために、むしろ逆に、それを利用しようとする視点も生まれています。ここにおいては、「感情をマネジメントする」ことの重要性が主張されており、注目を集めています。
テーマ

コミュニケーションにおける感情の意味について考える

参考文献

渡辺弥生『感情の正体―発達心理学で気持ちをマネジメントする』(ちくま新書、2019年)
安藤俊介『アンガーマネジメント入門』(朝日文庫、2016年)

更新日:2019年07月18日