2016年07月04日

奨学会定時総会時説明会~フェリスでの学びとキャリア~

6月18日、本学緑園キャンパスにおいて、2016年度奨学会定時総会を開催しました。総会に続いて行われた、本学の取り組みをご紹介する企画の中で、谷副学長が「フェリスでの学びとキャリア」について講演いたしましたので、その内容をご紹介します。

奨学会定時総会時説明会~フェリスでの学びとキャリア~

キャリア教育・全学教育担当副学長、文学部日本語日本文学科教授 谷知子


みなさま、こんにちは。
キャリア教育・全学教育担当副学長の谷知子でございます。
ただいまより、本学の就職支援について、少しばかりお時間を頂戴して、お話しさせていただきます。
2015年度の本学の就職内定率(就職者数を就職希望者数で割った数字)は、98.3%でした。これは、就職希望者はほぼ全員が内定を取ることができたという数字です。
また、女子大学といいますと、一般職というイメージをお持ちの方がいらっしゃいますが、本学はそうではありません。総合職の割合が、55.7パーセントを占めておりまして、半数以上が総合職に就いているのです。他の女子大学とは異なる傾向を見せています。
また、進路も多種多様で、文系だからこの業界という考え方もありません。幅広い進路が待っています。大事なことは社会で求められる力を、フェリスの学びの中でどう身につけるかという点です。

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ここ数年、毎年のように就職活動の流れが変わっています。採用広報活動(募集要項の公開、会社説明会の実施等)や採用選考活動(面接等)の解禁時期が経団連の指針によって変わることで、学生の準備の仕方や支援のあり方も変化します。こうした変化に対応できるように、本学就職課では、充実した講座・セミナーを年間100件以上実施しております。また、個別就職相談体制をとっておりまして、ピーク時は最大9名の相談員を配置しています。こうしたきめ細やかな支援はフェリスの特徴といえるもので、2015年度は卒業生全員の進路を把握しました。これは学生ひとりひとりを大切にした本学の就職支援の状況を裏付ける数字と思っております。
大学での就職支援は、3,4年生からと思いがちですが、1、2年生のうちからも活用することができます。早くから就職活動を進めるということではなく、社会で必要な力を身につけるためにどのような学生生活を送ったらいいか、将来を考える上で学生時代にどのようなことをしたらよいかなどについて、しっかりと学ぶプログラムを用意していますので、是非ご利用ください。
本学就職課では、「社会に求められる力」を次のようにとらえています。

・コミュニケーション力=多様な価値観や文化に対応する力
・チャレンジ精神=常に現状より上をめざし、学び続けるということ
・主体性=自ら考え、選択し、行動すること

 

こうした力はどうやって育成することができるのでしょうか、私たちはこのように考えています。

①学びのプロセスをたいせつにする

・情報を集める(文献を読む、フィールドワーク、専門家からのヒアリング、アンケート調査等)
・情報をもとに自分の考えをまとめる/分析する
・第三者にわかりやすく伝える(レポート、プレゼン、ディスカッション、演奏での表現など)
情報は生き物、常に変化します。また、その時代時代に合わせて学ぶべき情報も変わってきます。大事なのは、間断なき変化に対し、学び続けることです。次に集めた情報をもとに自分の考えをまとめて分析しなければなりません。自分の考えがあって初めて「選択」や「行動」ができます。そして、その考えを、第三者にわかりやすく伝える力が求められます。前提条件を異にする人に伝える力はとても重要です。必ずしも自分と同じ考えの人が聞き手なわけではありません。多様な人に伝える力を身につけるためには、やはり訓練が必要です。
最近の面接の傾向として、大学で何を学んだか、ゼミなどで何をがんばったかが大きなポイントとなっているようです。あくまでも大学の授業の中でこうした力を意識的に身につけていくことが重要だと思います。

②多様なものの見方

フェリスでは多様なものの見方を学ぶことを大切にしています。正解を求めない、自分の考えを自分の言葉で伝える力を修得できるように支援します。社会では正解のない問題に取り組むことが非常に多いものです。あなたはどう考えるのか?どうしたいのか?が問われ続けます。フェリスでの学びではその力を鍛えるチャンスをたくさん用意しています。大学での学びには用意された正解などありません。特に文系の学問における学びは、理系や実学系の学びとは違い、「解のかたち」は多種多様です。安易に答えを提示するのではなく、アドバイスや情報提供を行ったうえで、学生自身の考えを引き出し、自ら決定できるための支援を行います。「これでいいですか?」ではなく、「私はこう思う」、「どちらにしたらいいですか?」ではなく、「私はこうしたい」、と考えて行動する力を持つための支援、それも「指導」ではなく、「伴走型」の支援を行います。
ぜひご家庭でもそうしたかたちで支援を行っていただき、大学・家庭の双方で、学生たちの主体性を養う方向で、支援を行っていけたらありがたく存じます。これが、就職活動を生き抜く大きな力となります。

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このような学びを積み重ねて、いよいよ就職活動が始まり、職業選択をどのようにするのかという点に直面します。
そのときに大切なことは、次のようなことと考えています。
・文系だから、女子大だから・・・という先入観は捨て、まずは、視野を広く持つこと。
・自分の持ち味を活かすこと。 どのような仕事で自分の持ち味を活かせるかを見極めること。
・キャリアは働きながら築き上げるものと考えること。  柔軟な発想で仕事選びをすること。

では、最後にまとめをいたします。
大学での学びを社会で活かすために、以下のようなことをたいせつにしたいと考えています。

・力の出し惜しみをしない

ここまでできればOKという考え方ではなく、まだまだできるというふうに考えられる教育を行います。正解のない学問、奥の深い学問だからこそ、この姿勢は大事です。

・主体的に学ぶ
教わったからそれでおしまい、ではありません。本当にそうなのか?どうしてそうなのか?という「疑う姿勢」を持つような学び方をしてほしいと思います。社会では、良い意味での「疑う姿勢」は評価されます。「疑う姿勢」は学びをつきつめることにつながりますので、大学の授業の中でこうした力を十分養うことを目指してまいります。

以上、本学の就職支援の状況、理念についてお話しいたしました。御清聴ありがとうございました。