他者のために

被災地との「絆」をつなげて

音楽学部 演奏委員会室

被災地との「絆」をつなげて
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大船渡市立赤崎中学校との交流

10月6日(木)、岩手県大船渡市立赤崎中学校で音楽学部学生によるミニ・コンサートと合唱指導が行われました。赤崎中学校との結びつきは、2012年6月、横浜ライオンズクラブから東日本大震災の津波で流された同校校歌の楽譜を再生できないかとご相談いただいたことに端を発します。すぐさま音楽学部挙げて新たな編曲と楽譜作成・CDの録音・制作に取りかかり、超特急で完成したCDを携えてライオンズクラブの皆様と共に同校を訪問したのが、同年7月。岬の上の仮校舎が完成してすぐのことでした。以来、毎年一度訪問して学生が演奏を披露し、大船渡からも校長先生や現地のライオンズクラブの方が何度か横浜を訪ねてくださるなど、交流が続いています。

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今年のコンサート

今年は、横浜および大船渡五葉ライオンズクラブの皆さん、鈴木佳秀フェリス女学院学院長と共に、大学院音楽研究科2年の野田和佳子さん(声楽)、同1年の天沼朝子さん(声楽)、小林真菜さん(ピアノ)、髙木梓さん(ピアノ)、音楽学部演奏学科4年の志村葉月さん(ヴァイオリン)の5人が訪問。昨年のコンサート後に行われた生徒たちとの交流会でのリクエストを踏まえて、クラシックだけでなくアニメやテレビ番組のテーマ曲、さらにはAKB48のレパートリーまで、親しみやすい曲を取り入れたプログラムを演奏しました。77人の生徒たちは集中して聞き入り、1時間はあっという間。その後の合唱指導では、驚くほど力のこもった歌声に指導する野田さんが涙ぐんでしまうほどでした。生徒たちが寄せてくれた感想文には「聞いていて笑顔になりました」、「眠気が飛んでしまいました」、「胸にひびいてきました」といったコメントが多く、とても楽しんでいただけたようです。「こんなにきれいで、美しい音を聞いたことはありません。音楽についての考えがすごく変わりました」、「私も自分の好きなことで、人の心を動かし、笑顔にできる人になりたい」という感想には、こちらが思わず姿勢を正しました。

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参加した学生たちの感想

私は今回初めて訪問しました。赤崎に向かうバスの中で大船渡市の現状や震災当時のお話なども伺い、身が引き締まる思いでした。最後まで熱心な眼差しで演奏を聴いていただいただけでもとっても嬉しかったのですが、演奏後にわざわざ来て感想を言ってもらったことも嬉しく、とにかくあたたかい学校だと胸が熱くなりました。また、合唱は本当に透き通った真っ直ぐな気持ちの伝わってくる歌で、改めて自分もこれから頑張っていこうと背中を押してもらえたような気がします! (大学院音楽研究科1年・天沼朝子)

様々なジャンルの曲を演奏しましたがどの曲も真剣に聴いてくれて嬉しかったです。そして、真っ直ぐで一生懸命な赤崎中学校の生徒さんたちの合唱を聴いて、大変感動いたしました。一人ひとりの顔を見ていたら、自分が中学生だった頃を思い出しました。悩み、もがき苦しんだこともありましたが音楽や友達にたくさん助けられました。生徒さんたちも、苦しいことに直面した時は音楽を聴いて欲しいです。私もまた皆さんに聴いていただけるように音楽と向き合い続けます! (大学院音楽研究科1年・髙木 梓)

私たちの音楽を聴きながら目を輝かせてくれた生徒たちの反応を肌身で感じることができ、音楽を学んできて良かったとしみじみ思いました。そして合唱指導の時間には生徒たちの歌声に心を打たれました。フェリスと赤崎中学校が、エール交換のように”与える側と与えられる側”を行き来できたことを、誇りに思います。別れ際、私たちの姿が見えなくなるまでバスを追って山道を走ってくれた生徒たちの姿が眩しかったです。今回の学校訪問を通して、音楽の力の偉大さを改めて実感しました。 (音楽学部演奏学科4年・志村葉月)

校歌指導の様子

校歌指導の様子

写真提供:横浜ライオンズクラブ