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フェリス女学院大学の次期学長に、本学初の女性学長、小檜山ルイ氏を選任 ーグローバル教養学部(仮称)を開設し(設置構想中)、大学改革を推進ー
学校法人フェリス女学院(神奈川県横浜市)は、2023年10月26日開催の理事会で、フェリス女学院大学の次期学長に小檜山ルイ氏(現:フェリス女学院理事、東京女子大学教授)を選任しました。現学長の荒井真教授の任期満了に伴うもので、任期は2024年4月1日から2028年3月31日までの4年間。本学としては初の女性学長で、フェリス女学院中学・高等学校出身者が本学学長となること、学長が学外から選任されることも大学開設以来、初めてのことです。 |
■小檜山 ルイ 次期学長 プロフィール
【学歴】
1980年 3月 国際基督教大学 教養学部 卒業(教養学士)
1982年 6月 ミネソタ大学大学院 修士課程アメリカ研究プログラム修了(M.A.)
1991年 3月 国際基督教大学大学院 比較文化研究科 博士後期課程修了(学術博士)
【職歴】
1983年 9月 ~ 1986年 3月 国際基督教大学教養学部人文科 助手
1986年 4月 ~ 1990年 3月 関東学院大学経済学部一般教養課程 専任講師
1990年 4月 ~ 1996年 3月 関東学院大学経済学部一般教養課程 助教授
1994年 4月 ~ 1995年 3月 フェリス女学院大学文学部 非常勤講師(アメリカ史 担当)
1996年 4月 ~ 2003年 3月 東京女子大学現代文化学部 助教授
1998年 2月 〜 1998年 4月 ロックフェラー財団フェロー(アイオワ大学)
2003年 4月 ~ 2009年 3月 東京女子大学現代文化学部 教授
2009年 4月 〜 現在 東京女子大学現代教養学部 教授
2003年 4月 〜 2004年 3月 フルブライト研究員(ニューヨーク州立大学)
2016年10月 イリノイ大学シャンペーン校アメリカ研究国際フォーラム客員研究員(招待、一ヶ月間)
2017年 1月 〜 2017年 3月 カリフォルニア大学バークレー校客員研究員
2018年10月〜 現在 学校法人フェリス女学院 理事・評議員
2020年 6月 〜 現在 学校法人明治学院 理事
【専門分野】
アメリカ女性史・ジェンダー史 / 日米関係史
【主な学会及び公的活動】
2008年12月 〜 2010年12月 ジェンダー史学会代表理事
2010年 8月 ~ 2015年 8月 Board Member, International Federation for Research in Women's History
2012年 6月 ~ 2016年 6月 アメリカ学会 副会長
2015年 8月 ~ 2019年 9月 Board Member, International American Studies Association
2019年 9月 ~ 2022年 9月 日本アメリカ史学会 編集代表及び副代表
2020年 6月 ~ 2022年 6月 アメリカ学会 監事
2018年 9月 〜 現在 キリスト教史学会 理事長
2019年12月 ~ 2022年12月 ジェンダー史学会 理事
2021年 6月 〜 現在 ピューリタニズム学会 常任理事
2022年12月 〜 現在 ジェンダー史学会 常任理事
2023年 1月 〜 現在 国際女性史連盟2024年東京大会運営委員会委員長
2023年 7月 〜 現在 United Board for Christian Higher Education in Asia 理事
【主な著作】
『明治の「新しい女」』勁草書房、2023年
『帝国の福音』東京大学出版会、2019年(中原伸之賞受賞)
Christianity and the Modern Woman in East Asia 共著, Brill, 2018年
『アメリカ・ジェンダー史研究入門』共編著、青木書店、2010年
Competing Kingdoms: Women, Mission, Nation, and the AmericanProtestant Empire, 1812-1960 共著, Duke Univ. Press, 2010年
『アメリカ婦人宣教師』東京大学出版会、1992年(女性史青山なお賞、キリスト教史学会学術奨励賞受賞)
■次期学長メッセージ
自立、自尊、そして"For Others" 先日、ある方にお招きいただいて、福澤諭吉ゆかりの銀座の交詢社倶楽部――男性だけが会員の、いわゆる「ジェントルマン」のための「特別な」(exclusiveな)クラブーーで初めて食事をしました。会員専用のラウンジに「独立自尊」という福澤の扁額が掲げてあるのを見て、西洋列強のアジアへの野望が渦巻く疾風怒濤の19世紀半ば、世界に向かって開国した日本の男たちに福澤が求めた覚悟に想像をめぐらせました。 グローバル化が進み、国際競争が個人のレベルまで降りてきて、勢い国際的対立が顕著になる21世紀、福澤諭吉が男たちに求めた「独立自尊」は、女にもどうしても必要な覚悟になりました。 ここでは、「独立」を「自立」としましょう。女性は、まず経済的に自立しなければなりません。誰かの「扶養家族」という立場は、生涯の安泰も満足も女性たちに保証しません。フェリス女学院大学は、女性の経済的自立の核になる技能を少なくとも一つ、学生が在学中に獲得することを目指したい。英語等の語学能力は、フェリスが古くから学生に与えようとしてきた「一芸」です。音楽の技能を磨く機会の提供も、フェリスの伝統の一部です。加えて、今、データ・サイエンス等のディジタル方面の技能を基礎教育に加えようとしています。今後は、それら以外の実用的・実学的技能・能力を獲得するための、少なくともとば口に学生が立てるようなプログラムを積極的に構築していきたいと思います。 一方で、実用的技能だけで、100年に迫ろうとする人生を生き抜くことはできません。そもそも、「技能」は、常にアップデートが必要ですから、学び続ける意欲と好奇心がないと機能しません。それには自尊心――英語で言うセルフ・エスティームーーが不可欠です。自尊心は、自分を大切にします。困難があっても、決してなげやりにならない自分を造ります。フェリスが幅広い学問的経験を提供し、その経験の中から学生が自分の関心分野を見つけ出し、知性を磨くことを願うのは、この自尊心を養うため。知識、知性は、日常に広さと深さをもたらし、自信を養います。分からないことがあったら、知りたいと思う意欲を導き出します。 フェリスという女子大学の空間は、女性が自尊心を養うことができる、女性のための拠点でありたいと願います。150年にわたって男性たちが築いてきた上述の「紳士クラブ」のような贅沢な設えを持つことは望むべくもないですが、女性独自のホスピタリティと連帯を表現し、女性たちに自信と力を与えることができる、exclusive(特別)というよりinclusiveな(開かれた)拠点の構築を目指したいと考えます。 自立し、自尊心を保つことができてはじめて、人は、他者を愛することができるのでしょう。"For Others"--他者を愛することができるように、自分を作る――は、フェリスが長年目指してきたものです。フェリスでは、自立と自尊を、社会という人間関係の中に位置づけます。聖書にあるように「自分を愛するように隣人を愛せる」人を理想とし、21世紀を颯爽と生きる「新しい女性」の輩出を期して、153年にわたる女子教育の経験の上に大胆な革新を加えて行きたいと願います。 |
【参考URL】
■フェリス女学院大学が2025年4月グローバル教養学部(仮称)を 開設(設置構想中)--高度化するキャリア志向に対応--
https://www.ferris.ac.jp/news/2023/09/1534.html
■公式Webサイト https://www.ferris.ac.jp/
■公式Instagram https://www.instagram.com/ferrisuniv/
(学生広報スタッフの協力を得てキャンパスライフを紹介しています)
■フェリス女学院中学校・高等学校 https://www.ferris.ed.jp/
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