CLA科目

リベラル・アーツ教育を支える7つの科目群と1つの課程
創立者キダーがめざしたリベラル・アーツ教育。それを21世紀型の教養教育として「全学教養教育機構(CLA:Center for the Liberal Arts)」を中心に展開しています。全学部の学生を対象に、4年間を通じた体系的なカリキュラムを編成。さまざまな発想に触れて視野を広げながら、新しい時代に必要な教養を身につけます。
FERRIS+(フェリスプラス):実践教養探求課程
FERRIS+実践教養探求課程のカリキュラム
FERRIS+実践教養探求課程(以下FERRIS+)は、大学での学びと社会との接点を意識しつつ、現代に求められる教養、将来に求められる教養を主体的に探求し、学ぼうとする学生のための課程です。本課程は、学部・学科における4年間の学士課程の学びと並行して、2年次~3年次の2年間を中心に展開します。
FERRIS+は、実社会で求められる教養を具体的な課題に取り組むことで体験的に学ぶプロジェクト演習科目と、CLAが開講する所定の科目の履修によって修了することができます(修了要件参照)。社会のさまざまな局面で応用、実践できる教養とは何かを探求することは、卒業後の社会生活に必要不可欠な力を身につける学びの機会であるとともに、学生が自分の進路・キャリアについて考え、積極的に試行錯誤する貴重な時間でもあります。
FERRIS+実践教養探求課程修了証
FERRIS+を修了した学生には、就職活動が本格化する3年次に「FERRIS+実践教養探求課程修了証」が発行されます。
カリキュラム構成
※プロジェクト演習の開講学期(2年次前期)以前に履修した科目も修了要件に加えることができます。
修了要件
区分 | 科目数・単位数 |
---|---|
プロジェクト演習科目 |
1科目1単位 |
知のフロンティア科目 | 2科目以上4単位 |
実践教養科目 | 2科目以上4単位 |
フェリス教養講義科目:For Others | 2科目4単位 |
合計 | 13単位 |
プロジェクト演習科目
プロジェクト演習は、FERRIS+の学びの核となる少人数制の演習科目です。1年次後期にプロジェクト演習を履修するための手続きを行い、2年次前期に履修することができます。
専任教員の指導のもと、地域社会の産業振興や環境問題、新しい文化の創造と発信、フェリス女学院150周年記念プロジェクトなど、実社会と結びついた課題を具体的に設定し、解決策や企画を立案・提案する方法を体験的に学びます。(PBL:Project-Based Learning)
プロジェクト演習と所定のCLA科目を履修することで、FERRIS+の修了証が3年次後期に発行されます。修了にあたっては、就職課の力強いサポートを受けつつ、就職活動に生かす力を身につけることができます。
特徴
フェリスらしいリーダーを育成します
既成の概念にとらわれず、自由な発想で物事に主体的に取り組む力を育成します。また、多くの人の信頼を得て、平和や共生社会を実現するために力を発揮するようなリーダーシップを身につけることができます。
実践や体験を通じて社会貢献を学びます
自ら課題を発見し、解決策を考え、社会とともに成長してゆく体験型の演習です。For Othersの伝統を受け継ぎ、社会に貢献することの自覚をしっかりと持つことができます。
学部横断型の学びで視野を広げます
3学部の学生が横断的に学ぶことができる演習なので、広い視野を持つことができます。また、それぞれの専門での学びを融合し、刺激し合うなかで、コミュニケーションスキルを醸成することができます。
2023年度の課題
2023年度の課題は、次のとおりです。
「フェリス女学院大学の広報戦略を考える」 国際交流学部 荒井真教授(学長)
- フェリス女学院大学の広報戦略を一緒に考えます。
- 広報戦略を考えるには、フェリスが置かれている状況やフェリスのもつ「長所」「短所」を把握することが大切です。
- そのために、フェリスの歴史を学んだり、各種アンケートを実施したりする予定です。
- マーケティングとブランディングの専門家からその基礎を教えてもらいます。
- 演習の最後に、受講生は、企画・広報課および入試課の職員の前で、各々のグループの案をプレゼンし、評価してもらいます。
「令和における女子大の意義を問い直す」 文学部 関口洋平助教
- 女子大の過去や現在について学びながら、女子大の未来を構想します。
- 諸外国(主にアメリカ)において女子大がどのように位置づけられているか考えます。
- ジェンダー・スタディーズ・センター(2023年設置予定)と連動しながら学内外でのイベントを実施します。
- 女子大の学生が社会のなかでどのような活躍をしているか、外部講師を招き、話を伺います。
- 演習の最後には、ジェンダー・スタディーズ・センターに所属する教員・スタッフの前で学習の成果を発表し、フィードバックを受けます。
「地域の社会問題を考える・地方創成を探る」 国際交流学部 上原良子教授
- 地域社会が抱える多様な社会問題を考察し、解決策を探求すると同時に、地方の活性化を取り上げます。
- ヨーロッパおよび日本における様々な地域創生・まちづくりの事例を紹介し、グループワークを行います。
- 地域活性化の活動・政策アイデアに加え、情報発信や参加型イベントの提案も行います。
- 外部講師を招き、企業で使われているプロジェクト推進のための知識、手法等を学びます。
- 熱海の事例を視察し、シャッター街/寂れた商店街の活性化、老朽化した住宅問題、交通問題、環境問題、災害からの復興等、グループ別に新たなプロジェクトを考案し、プレゼンを行います。
「舞台上演作品の未来を探求する」 音楽学部 蔵田雅之教授
- 最先端の舞台上演作品を分析して(オペラ、ミュージカル、演劇などジャンルは問いません)、オリジナルな上演作品の構想とあらすじを作成します。
- オペラ、ミュージカル、演劇の舞台上演には現在の社会問題をストレートに盛り込んだものが多数存在します。その歴史を振り返りながら、ヒットミュージカルのロングランの背景や、モダンなオペラ演出の未来はどう展開するのかなどを探求、分析して、社会の人々のこころを動かす舞台作品のオリジナル構想を作成します。
- ヒットミュージカルの鑑賞も予定しています。