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CLA科目

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リベラル・アーツ教育を支える7つの科目群と1つの課程

創立者キダーがめざしたリベラル・アーツ教育。それを21世紀型の教養教育として「全学教養教育機構(CLA:Center for the Liberal Arts)」を中心に展開しています。全学部の学生を対象に、4年間を通じた体系的なカリキュラムを編成。さまざまな発想に触れて視野を広げながら、新しい時代に必要な教養を身につけます。

フェリス教養講義科目:For Others

学びの特長

学生にとって身近なテーマや本学の教育・活動実績を糸口として、現代の世界情勢や社会問題、現代社会の諸相や文化動向について学際的に考え、世界に視野を広げます。学生が主体的に提案・デザインする科目もあります。

■学生提案による授業例
「コーチングを通して学ぶ現代社会を生き抜く力」
「自分に合ったファシリテーション・プレゼンテーションとは」
「『表現の自由』と『共生』について考える」
「食糧問題から見る世界と日本」
「オリンピックの光と影」
「震災とメディア」

フェリス生の関心や生活を起点として、より大きなテーマに展開させて学ぶ科目です。身近な出来事から大きな文脈へ、点と点がつながり、線となってゆく喜びを体験できます。フェリスで学んだ先輩たちの取り組み、足跡といった歴史や活動、今のフェリス生を取り囲む日常のトピックを学びの起点に、世界情勢や歴史、現代社会、将来の進路等について考え、視野を拡げることを目標とします。

フェリスで学んだ先輩たちの取り組み、足跡といった歴史や活動、今のフェリス生を取り囲む日常のトピックを学びの起点として、より大きなテーマに展開させて学ぶ科目です。身近な出来事から大きな文脈へ、点と点がつながり、線となってゆく喜びを体験できます。世界情勢や歴史、現代社会、将来の進路等について考えることで視野を拡げ、研究や学問に主体的に取り組む姿勢を育むことを目指します。

長い女子教育の歴史と伝統を持つフェリス女学院大学だからこそ行い得る、本学独自の教養教育科目です。

フェリス教養講義科目

学びのデザイン例

フェリス×⾳楽

フェリス⼥学院の歴史を振り返りながら、⽇本の近代化の歴史を⾳楽の視点で学ぶことができます。例えば、フェリス⼥学院の創設者キダーが書いた書簡に、⽇本の⼦供たちが英語で賛美歌を歌ったとされる最古の記録が存在するといった、⾳楽史的に⾒ても貴重な記録が残る、フェリスならではのユニークな学びもあります。

フェリス×社会

⽇本の⻑い歴史の中で、災害はどの時代でも避けられないものです。この科⽬では、東⽇本⼤震災を経験したフェリス⽣の提案で、⾃分と他者の命を守る防災について学びの機会を実現しました。悲しい歴史を未来の明るい社会のために活かすこと。フェリス⽣が感じた思いを、講義という形で発信していきます。

フェリス×芸術

⽬に⾒えないものを可視化する中で⽣まれてきた芸術(演劇や仏像など)を、キリスト教やフェリス⼥学院の歴史と交えて考えることで、新たな発⾒を促します。芸術が⽣まれ現代へと受け継がれてきたプロセスを学ぶことで、芸術をより⾝近に感じ、教養の幅が広がります。

主なテーマ

フェリス教養講義科目:For Othersでは、以下のようなテーマについて学ぶ科目を設置しています。

  • 音楽 
  • ボランティア活動 
  • 戦争と平和 
  • キャリア
  • オリンピックとパラリンピック 
  • 文化の創造と継承
  • 地球と環境
  • 国際交流

主な科目

開講科目の一部を紹介します。

世界とつながる音楽の力(履修年次 1~4年次)

ペリーの来航以来、横浜の音楽は一変しました。明治初期に日本人が西洋音楽を受容した三つの形態は、軍楽、賛美歌、子どもたちが学校で歌うようになる唱歌です。1859年にはアメリカからフルベッキ、シモンズ、S.R.ブラウンの3人の宣教師が来日します。ブラウン夫人は来日の際、船にピアノを積んで来たと伝えられています。また、1869年には、メアリー・E.キダーが来日。キダーは、日本で最初の女子ミッションスクール「フェリス女学院」の礎を築きます。1871年にキダーが書いた書簡には、「子どもたちが『Jesus loves me(主われを愛す)』などを上手に歌えるようになった」と書き記していて、これが、日本の子どもたちが英語で賛美歌を歌ったという最古の記録のようです。
フェリス、横浜、日本の近代化の歴史を、音楽という視点から、フェリスらしいユニークな教養講義として展開します。また、授業の中で、受講生とともに賛美歌を合唱する時間も用意しています。

音楽家

特徴

・フェリス女学院の歴史と未来を考える
フェリスで学ぶということの意味、For Othersの伝統を受け継ぎ、社会に貢献することの自覚をしっかりと持つことができます。

・身近な問題を大きな課題に結びつける力を身につける
フェリスの歴史や伝統、課題から、社会、世界の歴史と課題に結びつける力、具体的な事柄を抽象化してゆく思考法を養います。

・ストーリーを象る力、想像力を身につける
事象にはストーリーがあります。発端から展開へ、過去から未来へと続く道筋を具体的なテーマによって学び、ストーリーを理解する力、表現する力、過去から未来を考える力を養います。

文化の創造と継承(履修年次 1~4年次)

演劇と宗教にはいくつかの共通点があります。そもそも芸術の起源は見えない物の可視化であり、その最たるものが宗教と言えるかもしれません。神様という目に見えない存在を可視化するプロセスで偶像や仏像といった美術が生まれました。一方で演劇の起源も祈りや呪いなど宗教的な要素が基盤にあるとされます。そして演劇は時間や空間という、これまた目に見えないものを特別な視点で切り取り、身体という具体的な媒体で可視化する芸術です。
この講義では、演劇の起源であるギリシア悲劇とシェイクスピアの生きたエリザベス朝の演劇を取り上げながら、演劇が生まれ(文化の創造)発展していく(文化の継承)プロセスを、フェリスのキリスト教教育を踏まえながら考えていきたいと思います。

授業風景

特徴

・演劇を、キリスト教、フェリス女学院大学という視点からとらえることによって、現代的で身近な芸術として見ることができる
演劇の歴史を教科書的にとらえるだけでなく、フェリスやキリスト教という視点からとらえ直すことによって、遠い世界のものではなく、身近なものとして見直し、過去から未来を紡ぐ力を養います。

・既成の枠組みを超えた視点で物事を考える力を身につける
演劇とキリスト教の関係について、フェリスの歴史を自覚しながら学ぶことによって、ジャンルや既成の枠組みを超えて、柔軟に、自由に思考し、考えを深める思考力を養います。

・フェリス女学院大学で学ぶということの意味を知る
フェリスで学ぶということの意味、For Othersの伝統を受け継ぎ、社会に貢献することの自覚をしっかりと持つことができます。