Ferris Alumni Gallery#25

物流の動脈を絶やさない
貨物事業で私たちの
生活を支える

中込 りおん

株式会社ANA Cargo
文学部 英語英米文学科 2025年卒業

Category

文化表現学科/その他

2026/6/19

現在のお仕事を教えてください

羽田空港で国内貨物のインサイド業務を担当しています。羽田空港発の貨物の搭載管理、羽田空港着の貨物の搬送指示など、各セクションへそのときの状況に応じた指示を出しています。
旅客数・手荷物数に応じて変わる重量バランス、リチウムイオン電池やドライアイスなど搭載制限のある危険物の確認、航空機や貨物の特性に応じた搭載可否判断を行い、臨機応変な判断が求められる職場で、日々安全運航を地上から支えています。

仕事のやりがいを教えてください

この仕事のやりがいを最も感じるのは、時間制約がある現場でも、チームで連携し、1便1便を予定どおりに就航に繋げられた瞬間です。 貨物オペレーションの現場では、曖昧な判断は許されません。すべての判断に根拠が求められ、ミスはレベルごとに区分されて管理されています。 そのため、わからないことがあればそのままにせず、自分のノートにまとめて確認し、次に同じ状況が来たときに迷わないようにしています。日々違う事象が起こる現場で経験を重ねることで、対応の幅が少しずつ広がっていくのを実感できるのも、この仕事ならではの面白さです。 
また、自然災害発生時に、短時間で物資を空輸で送り届ける役割も担っています。人々の生活を支える物流の一部を担っていることを肌で感じました。 コロナ禍で旅客便が減少していた時期も貨物は止まらず動き続けていました。この仕事が社会の基盤を支えているという実感が、日々の責任感とやりがいにつながっています。

大学時代に学んだことを教えてください

フェリス女学院大学では、英語に加えて韓国語とスペイン語を履修し、多言語学習に力を入れて取り組みました。 航空業界で働くには、語学力だけではなく、異なる文化や価値観を理解する姿勢が必要だと考えたためです。文化の違いを通して新しい価値観を吸収できたことで、英語圏に限らず、さまざまな国へ行くことが好きになりました。グローバルな視点を身につけたという自信は、現在の仕事にも生きています。
 韓国語の授業では、韓国人の先生からドラマや料理、現地の小学生が歌う歌など、教科書だけではわからない日常を教えていただきました。もともと韓国ドラマが好きだったこともあり、学んだ表現のおかげで、作品をより深く楽しめるようになったことを覚えています。
スペイン語を選んだ背景には、両親がスペインに興味を持ち、少しスペイン語が話せるという身近な影響もありました。 授業で見たメキシコの「死者の日」の映像は特に印象的で、日本とは大きく異なる死生観や文化を視覚的に理解する機会になりました。 どの言語でも、文法だけでなく日常会話として「実際に使う」ことを意識した授業が多く、文化の背景まで含めて学べたことが、今の仕事で海外の取引先や異なる価値観を持つ相手と向き合うときの土台になっています。
多言語を学ぶ過程で、「正解は一つではない」という感覚と、相手の立場を想像しながら伝え方を考える姿勢が自然と身につきました。

コロナ収束後、久しぶりの海外旅行で訪れた憧れのドイツのクリスマスマーケット。社会人となった現在も、フェリスで培ったグローバルな視点を活かし、英語圏に限らずさまざまな言語や文化に触れることを楽しんでいます。

高校生へのメッセージをお願いします

高校生の時の私は、「人と人、国と国をつなぐ仕事がしたい」という思いだけがはっきりしていて、具体的にどんな職種に就くのかはまだ見えていませんでした。フェリス女学院大学を選んだのは、他者を思いやり、社会に貢献できる女性を育てるという理念に共感したからです。社会に貢献できる自立した女性になりたいと思い学生生活を送りました。また、語学や国際的な視点を幅広く学べる環境だと感じたことも進学を決めた理由です。
大学生活の中で印象的だったのは、「興味を持ったら自分から動くこと」を周りの先生方が当たり前のように受け止めてくださったことです。 興味深かった授業の講師の方に自分からメールを送り、能登の震災ボランティアに参加させていただいたり、オフィスに伺って経営の話を聞いたりする機会もありました。 研究室にはお菓子を持ち寄って話せるような雰囲気があり、疑問があれば納得いくまで質問できる環境でした。 進路に迷っている高校生の方には、「今好きなこと」「少しでも気になること」を大切にしながら、安心してチャレンジできる環境を選んでほしいと伝えたいです。 フェリスには、その一歩を後押ししてくれる先生や仲間がいると感じています。

※所属・仕事内容は取材当時のものです。

My Career

01学生時代

多言語とその背景にある文化を実践的に学ぶだけではなく、ANAの総合職だった方の講義では、スリーレター(例:空港の表記HND)のテストがあり、航空業界で働くうえで入社後も役立つ知識を学ぶことができました。

021年目

航空貨物は単にモノを運ぶだけではなく、その先にある人々の暮らしを支えることができる仕事だと毎日実感しています。
支援物資や生活に必要な物資を届ける一端を担う中で、自分の仕事が誰かの助けにつながっていることを感じられ、日々大きなやりがいを持って働いています。

03今後の目標

搭載計画まで一貫して任される存在を目指し、どのような状況でも安心して仕事を任せてもらえる専門性と判断力を身につけていきたいと考えています。

現在に生きる
フェリスの学び

学生時代の経験
多言語や航空・ボランティア分野を横断して主体的に学び、ANA出身講師の方からの実務知識の習得や震災ボランティアへの参加など関心を行動に移した経験
身についた力
自分の意見を言葉にしつつ、相手の背景や状況を想像する習慣と疑問をそのままにしない、納得いくまで対話する姿勢
仕事で活きた場面
現在の職場では、様々な部署と連携しながら、限られた時間で判断を下しています。そういった場面では、フェリスで培った「相手の状況を想像して伝え方を工夫する力」が役に立っています。例えば、次便への接続時間が非常にタイトな貨物の扱いを判断するとき、貨物情報を迅速かつ正確に共有するなど、相手が次の行動に移りやすいように伝えることを意識しています。 大学時代に学んだ「社会を支える一員としての責任感」は命や安全な運航に関わる業務で、根拠を持った判断を積み重ねる姿勢として今も生き続けています。

※所属・仕事内容は取材当時のものです。

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