Ferris Alumni Gallery#30
上でも下でもなく、「真ん中」からチームを動かす —— グローバル企業の最前線で
近藤 深友
株式会社ユニクロ
国際交流学部 国際交流学科 2025年卒業
Category
国際社会学科/その他
2026/07/27
現在のお仕事内容を教えてください
株式会社ユニクロで、総合職(UMC:ユニクロマネジメントキャンディデート)として働いています。直訳すると「ユニクロ経営幹部候補社員」で、将来、グローバル各国や多様な事業・部署で責任あるポジションを担うことを見据えた経営幹部候補の職種です。現在は京都にある店舗で副店長を務め、店舗運営・マネジメント全般に携わっています。
具体的には、毎週のチラシやTVCMなどのマーケティング情報や、シーズン推移などの本部方針を踏まえ、自店のデータを分析して販売計画・売上計画・売場在庫計画を週単位で立案・連動・実行させることが主な業務です。さらに、人件費などの経費コントロールやシフト管理も行っています。「この半期を増収増益で着地させる」という明確な数値目標に向けて、お客様満足・人材育成・日々の運営を加速させていくことが、現在の主な役割です。
仕事のやりがいを教えてください
「自分がこの店に来たからこそ、お客様もスタッフも、この店舗を今まで以上に好きになってくれる。」そうした状態をつくるための仕組みや働き方を考え、実行していけることが、いちばんのやりがいです。
総合職は半年〜1年のサイクルで店舗・部署異動があり、そのたびに“ゼロから経営をつくる”感覚です。京都の店舗は初めてですが、休日には自転車で鴨川まで走ってリフレッシュしたり、おいしいごはんを食べに行ったりと、この街の人や文化、街そのものを楽しみながら働いています。異動が多い分、大変さもありますが、「ここでしかできない経験を重ねている」という実感があります。
また、学生アルバイトから社員まで、多様なメンバーをひとつのチームとして動かしていく難しさも、大きなやりがいです。世代も価値観もさまざまなメンバーに対して、「なぜこの数字を目指すのか」や「このブランドが目指していることは何か」、「日々の商売の意味目的」を根気強く伝え続ける中で、手ごたえを感じられる瞬間があります。そのたびに、自分がリーダーとして少しずつ成長していることを実感しています。
どんなリーダーを目指していますか
自分のリーダー像を一言で表すなら、「真ん中にいるリーダー」です。上に立って引っ張るピラミッドの頂点でも、下から支える土台でもなく、チームが一丸となって進むときの「ぶれない軸」でありたいと思っています。
私が大切にしているのは仕事の指示より先に、信頼関係をつくることです。仕事の話だけでなく、その人の生活や将来のことにも関心を持って対話を重ねることで、「仕事だから動く」のではなく「このチームで一緒に頑張りたい」と思ってもらえる関係づくりを意識しています。
もうひとつ大切にしているのが、情報を仕入れることです。新聞やニュース、本などから得た知識を、朝礼や売り場を巡回する「陣頭指揮」の場面で、さりげない小話として共有するようにしています。たとえば最近読んだ『ひとはなぜ服を着るのか』」(鷲田清一 著)には、人は自分の体を外から認識できないからこそ、服の触感を通して「生きている」感覚を得ている、という内容がありました。こうした学びは、ユニクロの「着心地」へのこだわりや、お客様との接客の深さにもつながっていきます。相手にとって意味のある話ができてはじめて、コミュニケーションは有意義になると思っています。
「学んだことを、社会に返したい」——ベトナムで芽生えた思いを、行動に移す
1年生のころは、人と話すのが少し苦手で、黙々とひとりで授業を受けるタイプでした。転機は2年生。サークルに入り、コロナ禍が落ち着いてきたことで人との関わりが増え、「大学生活をもっと楽しみたい」と前向きに動けるようになりました。そして、3年生で参加した海外現地実習(ベトナム)が決定的なターニングポイントに。現地の学生が稲ワラから紙を作り、農家に利益を還元し、廃棄による有害物質の抑制にもつなげていた——「自分たちが学んでいることを社会にどう活かせば、社会が回るか」を考え、実際に行動に移していることに強く刺激をうけました。ベトナムでの取り組みを自分でも体験する中で、「これをもっと広めたら、環境課題は本当に解決できるんじゃないか」という思いが芽生えてきました。
帰国後、知足先生のサポートのもとFGFF(Ferris Global Future Friends)を立ち上げ、ベトナムフェスタin神奈川やよこはま動物園ズーラシアとの取り組みなど、学年も学科も違う仲間たちと一緒に活動を広げていきました。実は高校生のとき、教育と社会的課題を結びつけたNPO法人を立ち上げ、抱え込みすぎて続けられなかった経験がありました。その反省があったからこそ、今度は人を巻き込むことを意識してリーダーとして動く——この経験が、今のリーダーシップの原点になっていると思います。
関連サイト:
ベトナムフェスタin神奈川(https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0215/vietnamfesta/index.html)
ベトナムフェスタin神奈川2024で、ベトナムの環境問題を学ぶワークショップを実施(https://www.ferris.ac.jp/community-partnership/6.html)
よこはま動物園ズーラシアとワークショップ「地球に優しいランタン作り」(https://www.ferris.ac.jp/community-partnership/10.html)


在学生・高校生へのメッセージをお願いします
「今の自分に出来るかな?よりも、やりたい!」という気持ちをぜひ大事にしてほしいです。大学は、高校と違い、時間割も活動も全て自分で選びます。4年間という短い時間でどれだけ「やりたい」を実現させ、そこから学べるのかは、100パーセント、自分の選択にかかっています。だからこそ、「ただ大学に行きたい」だけでなく、「そこで何をして、何を得て、どんな自分になって社会に出たいか」まで考えてみてください。
私は、入学したころと卒業したときでは別人のように成長できたと感じています。それは、挑戦を後押ししてくれる先生・先輩・仲間がいたからだと思っています。自分の選択を応援してくれる人がいる場所を、ぜひ自分の意思で選び取ってください。
※所属・仕事内容は取材当時のものです。
My Career
- 01学生時代(2024年)
ベトナム実習での現地学生との出会いが「学びを行動に変える」原動力に。仲間と一緒に環境団体FGFFを立ち上げ、企画を実行する中で「周りを巻き込んで動く」ことの手ごたえを初めて感じる。
- 022025~2026年
株式会社ユニクロで勤務。総合職として神戸→京都と異動しながら経営を学ぶ。現在は京都にあるお店で副店長を務め、増収増益と人材育成を両輪で推進中。
- 03今後の目標
直近の目標は、店長として一つのお店の経営者として商売経営の基礎基本を習得する。その後、海外赴任を経験し、国内外で現場の経験を積み視野を広げる。その経験の中から発見した社会的課題と会社の課題を事業責任者として解決したい。
現在に生きる
フェリスの学び
- 学生時代の経験
- ベトナムの実習を経てFGFF立ち上げ学年・学部・国籍を超えて多様な人と関わる
- 身についた力
- 「学びを挑戦に変える方法」と「周りを巻き込む力」。多様な価値観の人とも対等に関わるコミュニケーション能力
- 仕事で活きた場面
- 学生アルバイトからベテランスタッフまで、世代や立場を超えた人と協力していけるのは、フェリスで積み重ねた、学年、学科、国籍も違う仲間との挑戦経験が、土台になっていると感じています。
※所属・仕事内容は取材当時のものです。
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