キャリア・就職

公開2026年06月26日

認定心理士とは?公認心理師・臨床心理士との違いと、一般企業での活かし方

「心理学を学びたいけれど、カウンセラーになるつもりはない」「一般企業に就職しながら、心理学の知識を強みにしたい」——そう考える人にとって、最初に検討する価値がある資格が「認定心理士」です。 公認心理師や臨床心理士と比べると知名度はやや低いかもしれませんが、大学4年間の学びと申請だけで取得できる手軽さと、一般職での実用性という点において、独自の位置づけを持っています。この記事では、認定心理士がどんな資格なのかを整理したうえで、他の心理系資格との違い、そして社会での活かし方を解説します。

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認定心理士とはどんな資格か

認定心理士は、日本心理学会が認定する資格です。「心理学の専門家として仕事をするために必要な、最小限の標準的基礎学力と技能を修得している」と認定された人に与えられます。

ひとことで言えば、「大学で心理学を体系的に学んだことを証明する資格」です。医師免許や看護師免許のように、その資格があるから特定の業務ができるというものではありません。「心理学の基礎を大学でしっかり学んだ」という客観的な事実の証明として機能します。


認定元(機関)公益社団法人 日本心理学会という国内最大の心理学の学術団体です。国家資格ではありませんが、心理学の学問的な裏付けを持つ民間資格として、就職活動や進路選択の場で一定の信頼性があります。

(出典: 公益社団法人日本心理学会 公益社団法人日本心理学会)

公認心理師・臨床心理士とどう違うのか

心理系の資格を調べると、必ずといっていいほど「公認心理師」「臨床心理士」という名前が並びます。認定心理士との違いを整理しておきましょう。



資格名

種別

認定元

試験

取得要件 

主な活用場面

公認心理師

国家資格

厚生労働省・文部科学省

必要(国家試験)

大学+大学院 または 大学+実務経験

医療・教育・福祉・産業など公的な心理支援

臨床心理士

民間資格

日本臨床心理士資格認定協会

必要(筆記・面接)

指定大学院修了

認定心理士

民間資格

日本心理学会

不要

大学の所定単位修得+申請

心理学の基礎学力の証明・一般企業での活用

最も大きな違いは2点あります。ひとつは「試験があるかどうか」、もうひとつは「大学院修了が必要かどうか」です。

公認心理師と臨床心理士はどちらも大学院への進学が前提となり、さらに試験への合格が必要です。カウンセラーや心理の専門職として公的な場で働きたい人には不可欠な資格ですが、取得のハードルは高くなります。

一方、認定心理士は大学4年間の学びを修了し、所定の単位を取得して申請するだけで取得できます。試験はなく、大学院進学も必要ありません。

ひとつ押さえておきたいのは、認定心理士は公認心理師や臨床心理士とは、目的や活用場面が異なる、別の資格だという点です。専門的なカウンセリング職を目指すなら公認心理師・臨床心理士が必要ですが、心理学の知識を一般の仕事に活かしたいなら認定心理士が現実的な選択肢になります。

(出典: 公益社団法人日本心理学会 公益社団法人日本心理学会)

試験なしで取得できる仕組み

認定心理士の取得プロセスは、シンプルです。

  1. 日本心理学会が定める基礎科目と選択科目の単位を大学で修得する 心理学系のゼミを履修する
  2. 卒業後に日本心理学会へ申請する 

試験も、実務経験など特別な研修も必要ありません。在学中に着実に科目を履修していれば、卒業と同時に申請資格を得られる設計です。

必要な科目は「基礎科目」と「選択科目」の2種類に分かれており、心理学概論・心理学研究法・心理学実験などの基礎に加え、人格心理学・臨床心理学・発達心理学・社会心理学など、関心に合わせた分野を学ぶことになります。

申請の際には、審査料(11,000円)と認定料(33,000円)が別途必要です。 

なお、取得要件となる単位数は日本心理学会の認定基準に従います。2027年基準への移行が予定されているため、最新情報は日本心理学会の公式ページで確認してください。

(出典: 公益社団法人日本心理学会 公益社団法人日本心理学会)



一般企業で認定心理士はどう活かせるか

「認定心理士を持っていても、専門職にはなれない」——その通りです。しかし、一般企業においては、むしろ「心理学の素地がある人材」としての価値が発揮されます。

人事・採用・組織開発

採用面接での評価設計、従業員のモチベーション管理、組織文化の醸成——これらはすべて人間の心理と行動の理解が土台になります。心理学で学ぶ「人がどう動機づけられるか」「組織の中でどんな心理が働くか」という知識は、人事職での実務に直結します。

マーケティング・消費者行動の分析

消費者がなぜその商品を選ぶのか、広告のどの要素が購買意欲を刺激するのか——マーケティングの現場では、行動経済学や社会心理学の視点が活きます。認定心理士として学ぶ社会心理学・認知心理学の知識は、マーケティング職での思考の武器になります。

カスタマーサポート・サービス設計

顧客がどんな場面でストレスを感じるか、不満をどう解消すれば信頼につながるか——サービスの現場でも、心理学的な視点は差別化につながります。

研修・教育・人材育成

社員研修の設計や、新人教育のプログラム開発においても、学習心理学・発達心理学の知識が役立ちます。「どう教えれば人は学ぶのか」という問いは、心理学の重要なテーマのひとつです。

認定心理士は「心理職の専門家」ではなく、「心理学の視点を持つ社会人」としてのキャリアを切り拓くための資格です。業界や職種を問わず、人に関わるすべての仕事に応用できる点が、この資格の可能性の広さです。

フェリス女学院大学で認定心理士を目指す

フェリス女学院大学の心理コミュニケーション学科(心理専攻)のカリキュラムは、認定心理士の取得に必要な科目を履修できるように整備されています。

心理学・言語学・社会学を横断的に学ぶカリキュラムの中で、基礎心理学から応用領域まで体系的に学ぶことができます。

認定心理士の取得要件となる科目が通常の学習の流れの中に組み込まれているため、「資格のために特別無理な履修計画(時間割)を詰め込む」という状況にはなりにくい設計です。

さらに、認定心理士と並行して、公認心理師(学部での取得科目)・社会調査士の取得も視野に入れられます。「一般企業に就職したいが、大学院進学も将来的には考えたい」という人にとって、複数の方向に進路を開いたまま学べる環境です

キャリア支援も手厚く、「キャリアナビシリーズ」(業界別セミナー)など1年次からの講座・OG座談会・個別の就職相談を通じて、心理学の学びをどの職種でどう活かすかを在学中から具体的に考え、質問できる機会があります。

心理学を武器に、自分らしいキャリアへ

認定心理士は、カウンセラーや専門職を目指す人のための資格ではありません。「人を理解する力」を社会で活かしたいすべての人に開かれた資格です。試験なしで取得できるという取り組みやすさも、在学中から目標として持ちやすい理由のひとつです。

「どんな業界でも、人に関わる仕事がしたい」——そう考えているなら、心理学の学びとこの資格は、キャリアの軸になり得ます。

オープンキャンパスで相談してみませんか?

フェリス女学院大学のオープンキャンパスでは、心理コミュニケーション学科の個別相談を受け付けています。認定心理士の取得に向けたカリキュラムの詳細や、卒業後のキャリアの具体的なイメージについて、担当スタッフに直接聞いてみてください。

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