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フェリス文芸賞

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概要

年に1 回、「評論・エッセイ」「創作コンクール(詩・小説等)」「留学生日本語エッセイ」などの部門で募集しているコンテストで、発想力・着眼点、論理性・構成力、独自性、表現力を審査のうえ、受賞者には賞金や図書カードが贈られます。

スケジュール

評論・エッセイ部門

締め切り

7月上旬頃

結果発表

10月下旬頃

授賞式

11月下旬頃

創作コンクール(詩・小説等)部門

締め切り

9月上旬頃

結果発表

11月中旬頃

授賞式

11月下旬頃

留学生日本語エッセイ部門

締め切り

6月下旬頃

結果発表

7月下旬頃

授賞式

11月下旬頃

受賞者のコメント

2024年度

評論・エッセイ部門 1席
文学部日本語日本文学科 1年
作品タイトル『私にとって言葉は』

 この度は、フェリス文芸賞エッセイ・評論部門一席という名誉ある賞を賜り、大変光栄に思います。選考委員の先生方を始め、審査に関わってくださった全ての方々に心よりお礼申し上げます。誠に有難うございました。
 私にとって文章を書くことは、趣味や自己表現の手段ではありません。それは、辛い日常から逃れるための逃避行動であり、あらゆる痛みを和らげるための鎮痛剤のような存在です。
 どんな人の人生にも、どうしようもない苦しみや葛藤が押し寄せてきます。その荒波の中で、私は飲み込まれてしまわないためにペンを握り、自分を守ってきました。書くことで生まれる世界に浸っている間、私は痛みを忘れて生きていけます。ここは私のもう一つの現実であり、私の居場所です。今回の受賞を通して、作品を評価していただけたことより、私が生きていくために紡いできた時間を肯定されたように感じております。たった一人では味わうことのできない貴重な体験を得たことが、何よりの喜びです。
 今回の受賞をきっかけに、いつか、多くの人の記憶と歴史に残るような作品を生み出したいという夢ができました。この気持ちを忘れることなく、これからも書き続けたいと思います。ありがとうございました。


評論・エッセイ部門 1席
文学部コミュニケーション学科 3年
作品タイトル『ボクが女になること、自然と共に生きる』

 今回の文芸賞において、留学生エッセイ部門では参加賞しかいただけなかった私が、評論・エッセイ部門でこのような栄誉ある賞をいただけたことに、大変喜びを感じています。ここまで来られたのは、支えてくださった先生方や友人、そして家族の皆さんのおかげです。この場をお借りして、心より感謝を申し上げます。
 今回のエッセイでは、小さい頃から自然と触れ合いながら育った経験や、ジェンダーに対して抱いてきた違和感や疑問をテーマに、自分の言葉で表現しました。エッセイを書く中で、自分の視点を整理し、思いを形にすることができたのは、大学での学びや授業を通じて培った表現力、そして多くの方々との出会いが新たな視点を与えてくれたおかげだと感じています。
 この受賞を励みに、今後もフェミニズム思想をはじめ、さまざまなテーマについて自分の言葉や創作で表現し続けたいと思っています。私の作品が誰かの心に届き、共感や気づきのきっかけになることを目標に、より一層努力していく所存です。
 最後になりますが、受賞できることに深く感謝申し上げるとともに、これからも精進を重ねてまいります。


小説部門 1席
文学部日本語日本文学科 2年
作品タイトル『天降り』
 

 この度は小説部門におきまして、第一席という賞をいただけたこと、大変光栄に思っております。
 言葉の間違いを「それも素敵だね」と笑ってくれる子がいたら。そんな想像から、本作品の構想は始まりました。また、昨年応募した作品は、主な登場人物が全て男性だったため、今年は女性を中心に制作しました。
 そうした中で、参考にさせていただいたのが、安東みきえさんの「星の花が降るころに」です。この作品は、中学生という年頃特有の女性同士の友人関係を巧みに描いていると感じており、今回、それに少しでも近いものが描けていましたら幸いです。
 最後になりましたが、今回のような貴重な経験をさせていただき、感謝しております。これを活かして、さらに精進してまいりたいと思います。本当にありがとうございました。


詩部門 1席
文学部日本語日本文学科 2年
作品タイトル『終わり』ほか3編
 

 この度は詩部門におきまして、第一席という賞をいただけたこと、大変光栄に思っております。
 普段から、詩にできそうなことを思いつくと、書き留めるようにしているのですが、そのいくつかから「生きること・死ぬこと」というテーマ性が見えてきたので、まとめて本作品といたしました。
 「生死」とは何か。辞書的には、一言二言でまとめられてしまうものかと思います。今回はそれを、少しでも様々な角度から描けたのではないかと感じており、達成感を覚えています。
 本作品が、読んだ方の人生を見つめ直すきっかけになりましたら幸いです。
 最後になりましたが、今回のような貴重な経験をさせていただき、感謝しております。これを活かして、さらに精進してまいりたいと思います。本当にありがとうございました。

2023年度

評論・エッセイ部門 1席
文学部 コミュニケーション学科 1年
作品タイトル「記憶する」

 この度はこのような賞をいただき、大変嬉しく思います。
このエッセイは大学入学後に、高校生活を思い返して書いたものです。その中で「私が相手を覚えていても相手が私を覚えていない」ということが多々起こっていたことを思い出し、今回のテーマにしました。
 「覚えられていない」ことを気にしない人にとってはちっぽけなことかもしれませんが、地元の小さな中学校から大規模な高校へ入学した私にとってはショッキングな出来事だったのです。高校三年間を通して、おそらく少数派だと気づいた自分の性質を自分なりの分析と考察を元にエッセイを書きました。審査員の方に考察力や独自性を評価していただいたのが嬉しかったです。
私にとって書くことは自分の気持ちを伝える最終手段だと考えています。自分の思いの丈をぶつけたこのエッセイがまさか一席を頂けるとは思わなかったので、とても驚いています。
 大学生活も半年近く経ち、環境にも慣れてきました。ここでも何か新たな発見が見つけられるように、日々目を光らせて探していきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。 


評論・エッセイ部門 1席
文学部 日本語日本文学科 3年
作品タイトル「食文化の違いと多文化共生」

 このたびはフェリス文芸賞評論・エッセイ部門の1席という素晴らしい賞を授けて頂き、誠にありがとうございました。選考委員の先生方、関係者の皆様方々に心よりお礼を申し上げます。
 今回応募した作品は、前バイト先で店長と犬を食べることはいかがなものですかの話をきっかけになり、実体験をエッセイにしたものです。私は大学のなかで、「日本文化の原風景」、「日本事情」などの授業を受けたことに強く影響を受けて、多文化共生のに対する理解を深めました。店長との対話はその時は日本語の勉強不足とその出来事の背後に存在していることへの考察が足りなかった面で、結局そのまま終わらせました。今回は自分のその時の思いをもう一回深く考え直して、文字で表してシェアする気持ちが強くて投稿をしました。
 今回の受賞は様々な支援をしていただいた留学生と語り合う会(RKK)の方と大学の先生の指導はなしには出来なかったので、今までの大変お世話になった方には感謝したいです。この受賞をきっかけにより深い考察、独自性がある文章を書くように、これからも頑張っていきたいと思います。


留学生エッセイ部門 1席
国際交流学部 国際交流学科 1年
作品タイトル「憧れの空」

 まずはいつも応援していただいた先生とLA(ランゲージ・アシスタント)さんと友達に感謝したいと思います。
いろいろ教えてくれたり、助けてくれてたり、文章を見直してくれたりして、誠にありがとうございます。
 そして、今回の文学賞の1位になれて、とてもうれしいです。それを通していろいろなことを勉強して、日本語能力も高めるようになりました。それも、日本での交換留学の良い思い出になりました。本当に参加して良かったと思います。


小説部門 1席
文学部 コミュニケーション学科 1年
作品タイトル「狭小の水槽」

 この度は第一席という賞をいただき、本当に光栄に思います。物語の構想を膨らませていた時間は長かったものの、文字に書き留めだしたのは締め切り日のぎりぎりの日にちだったので、まさか一席をいただけるとは思っていませんでした。発表には驚きましたが、本当に嬉しいです。
 この作品は、四月から大学生活という新しい環境下での生活が始まり、心細さから高校生活の夏をふと思い返して書きました。私は高校生活の中でかけがえのない友人たちに巡り合いました。作品には大学生活四年間の中でも、そのような出会いに巡り合えたらという私のわずかな期待も込めています。
 私にとって創作は唯一自分が誇れる武器であり、大切なものです。大学に入学してからは不安の多い毎日でしたが、作品を高く評価していただいたことが自信につながりました。今後も創作することを諦めることなく、いただいた講評を元に精進していけたらと思います。本当にありがとうございました。


詩部門 2席 ※1席該当なし
文学部 日本語日本文学科 2年
作品タイトル「サウナ」ほか6編

 この度は賞をいただきまして、ありがとうございます。
今回の詩集は私の日常をテーマにし書きました。特に私が力をいれて書いた作品は「つながり」であり、福岡で単身赴任をする父に向けて書いた詩です。幼いころから離れて暮らす父とは、いっしょに過ごす時間や会話も少ないですが、年に数回会える父との別れの場面を題材にしました。
 今回のコンクールを通して、「つながり」のみならず、この詩集にあるすべての作品は、今までの経験や学び、多くの人とのかかわりによってつくられたものであることを改めて認識しました。このように詩とは、日ごろの何気ない積み重ねによってつくられていくものだと考えています。
 大学は、多くの人とのかかわりや学び、経験を得られる場所です。今後も、多くのかかわりや経験を大切に、様々な考えや知見を広げ、詩を通して言葉と向き合っていきたいです。
 最後になりますが、今回を機会に詩を作り、作品が評価をいただけたことに感謝します。ありがとうございます。