文学部

日本語日本文学科

Department of Japanese Language and Literature

日本の言語・文学・文化に関する充実した学びを経て、「信頼される日本語の使い手」になる

古典から現代まで幅広いジャンルの文学を、その時代の社会や文化、宗教観や思想といった背景を踏まえて読み深めます。そして「読む」だけでなく、小説・現代詩の創作や報道文の執筆・編集、アナウンス技能など、自ら表現し創造する力も養成。科学としての「日本語の見方」を追究し、言葉そのものの変化や運用の仕組みを考察します。また、日本の言語文化を外国人に伝えるための日本語教育に取り組むことも可能です。
日本のことばと文学を、文学的、言語学的、教育的側面から多角的に学び、豊かな感性と優れた知性を培いましょう。

01 学びのポイント01 日本語・日本文学・日本文化を深く掘り下げ、知見を広げる

日本語日本文学科では「日本語」「日本文学」「日本文化」の3つの切り口から、幅広い学びを展開しています。さまざまな知見に触れることで、既存の研究の枠組みにとらわれず、常に新しいものを生み出す力を身につけます。

  • 日本語

    日本語学

    現代日本語の構造や歴史的変化、地域的差異など、日本語を総合的に捉える。

    日本語教育学

    社会的・文化的差異や教育環境などにも目を向けながら日本語教育を考える。

    日本語史・現代日本語学・日本語教育学

  • 日本文学

    当時の社会や文化、宗教観や思想、歴史的な事柄などを踏まえて、あらゆる時代の文学への理解を深める。

    上代文学・中古文学・中世文学・近世文学・近現代文学・和漢比較文学

  • 日本文化

    古典文化から現代ポップカルチャーまで幅広い分野を対象に、その表現について考察する。

    創作(小説・詩・短歌・俳句)・演劇・少女歌劇・民族・芸能・マンガ・アニメ

02 学びのポイント02 小説・短歌・詩の創作やマンガ・アニメ・映画を読み解く授業など、多彩な科目が充実

日本文化に関する学びの領域では、創作する力や日本語の表現力を養う多彩な専門科目が充実。さまざまな時代・ジャンルの作品を通して日本文化を読み解く科目も設置しています。また、机上での学びにとどまらず、実際の作品や創作技術に触れる機会を多く設けていることも特徴の1つです。

日本文化を学ぶ

  • 小説や詩、短歌・俳句などの創作に挑戦

  • 朗読・アナウンスなど、実践を通して表現力を養う

  • 古くは絵巻・絵図から、現代のマンガ・アニメ・映画に至るまで、さまざまな時代・ジャンルの作品を通して日本文化を読み解く

座学だけでなく多様な文化体験を通して日本文化へのさらなる理解を深める

華道や茶道や香道、日本舞踊や狂言のほか、和紙によるちぎり絵といった体験的な授業を通して、日本文化へのさらなる理解を深ます。また学会組織「国文学会」では、学生が主体となり活動を計画。歌舞伎や浄瑠璃、現代劇などの観劇会、鎌倉や伊豆などへの文学散歩、作家やアナウンサーといった日本語の専門的使い手を招いた講演会などを実施しています。

03 学びのポイント03 社会において需要が高まる日本語教員の養成講座も履修可能

グローバル化が進む現代社会において、日本語を母語としない人に日本語や日本文化を教える「日本語教員」の需要は年々高まっています。
日本語教員養成講座は日本語日本文学科の専門科目を中心としたカリキュラム構成であり、学科の専門的な学修を深めながら、日本語教員としての実践力を身につけることができます。さらに、日本語教育学を専門とする教員のもと、日本語教育に関する専門的な研究に取り組み、卒業論文をまとめることも可能です。

カリキュラム


※このカリキュラム表は本サイト用に編集しています。
※2024年度入学案内から抜粋しています。

学びのデザイン例

日本語×国際関係

日本に住む外国人が増え、日本語教育の必要性が高まる現代。日本語日本文学科では、そのような時代の要請に応え、「日本語教員」の養成に力を注いでいます。日本語教育学を専門とする教員のもとで、日本語教育学の知見と多文化共生の観点を養い、外国人と日本人を繋ぐ役割を担うことができる人材を育てます。

日本語×文化

日本文化をより身近に感じられる実践的な学びの機会を多く用意しています。例えば、日本の伝統文化を学ぶ集中講義を、日本舞踊や香道など毎年様々なテーマで開講。また学びの対象は伝統的な事柄に留まらず、マンガ・アニメ・映画など現代の日本が誇るサブカルチャーにまで及びます。多様な作品や創作技術に親しみ、日本文化を読み解きましょう。

日本語×歴史

日本のことばと文学を学ぶにあたって、歴史的観点を欠かすことはできません。綴られた時代の歴史的事象を踏まえてことばを読み進めることが、新たな知見の獲得につながります。例えば古代の儀礼において和歌が詠まれ、外国との交流の中で文物と語彙を取り込みました。ことばや文学は社会制度とその変化に密接な関わりをもつものです。 本学では「日本語の歴史」「日本古典文学史」など通史的な視野で日本語や日本文学を学べる授業を設けています。

日本語×文学

日本語日本文学科では、古典から近代文学まで幅広く文学を学べます。「古代和歌の世界」では、日本現存最後の歌集『万葉集』にある歌を毎年決められたテーマごとに解読。「日本語の文体と語法」では、1900年ごろの小説の文中に見られる語句を、日本語学の観点から考察します。また創作ゼミでは長編小説の執筆を通して、文学を読む・学ぶ楽しみだけでなく、創る楽しみを味わうこともできます。さまざまな時代・ジャンルの文学に触れ、知見を広げましょう。

日本語×言語学

語句に注目して、文学作品を読んだことはありますか?一つひとつの表現に注視し、言語学的観点から分析していくことで、現代語として違和感のない作品にも、多数の使われなくなった単語や言い方が含まれていることに気づきます。こうした表現を学生自身で発見し、調査することで日本語の成り立ちへの理解が深まっていきます。

4年間の学びのステップ

4年間を通してゼミを中心に学びます。1年次前期の「R&R(入門ゼミ)」では学術資料の調べ方など、研究手法の基礎を習得。後期の「基礎ゼミ」では学科の各専門分野の研究に触れ、調査・研究に必要な力を養います。そして2年次の「プレ専門ゼミ」で実践力をさらに高め、3年次の「専門ゼミ」では研究テーマを本格的に学びます。4年次には「卒論ゼミ」で卒業論文を作成。授業で興味を持ったことをさらに深く研究する学生もいれば、身近な生活の中で感じた疑問や課題をテーマとする学生もいます。

1年次 R&R(入門ゼミ)、2年次 日本語日本文学プレ専門ゼミ、3年次 日本語日本文学専門ゼミ、4年次 日本語日本文学卒論ゼミ&卒業論文

ゼミナール一覧

  • 日本語研究の諸問題 ― 今の言葉・昔の言葉・方言
  • 上代文学研究 ― 万葉びとの恋から日本神話まで
  • 中世文学研究 ― 『 もののけ姫 』 から中世和歌まで
  • 近現代文学研究 ― 漱石から浦沢直樹まで
  • 和漢比較文学研究 ― 李白・杜甫から天神様の漢詩まで
  • 日本語教育学研究 ― 多言語多文化社会と日本語教育
  • 中古文学研究 ― 平安時代のかな文字を読む
  • 近世文学研究 ― 歌舞伎・宝塚作品との比較分析
  • 近現代文学研究の諸問題― 「かたち」ある「ことば」の変遷を追う
  • 創作 ― 小説を書く

キャリア

卒業後は、商社・小売(18.5%)、その他サービス(17.3%)、金融(7.4%)を中心に幅広い業界に就職しています。

取得可能な資格・免許

  • 中学校教諭一種免許状/国語
  • 高等学校教諭一種免許状/国語
  • 日本語教員養成講座修了証(専修、主専攻、副専攻)
就職者数81名