Ferris Alumni Gallery#13

ジェンダーと国際協力への関心が導く、多様なキャリア

今野 沙織

SSEパシフィコ株式会社
文学部英文学科 2009年卒業

Category

国際社会学科/事務職

2024/10/21

卒業後のキャリアについて教えてください

フェリス女学院大学を卒業後は、イギリスのサセックス大学大学院で、ジェンダーの観点から見る途上国支援を学びました。その後、Walmart Japanで実務経験を積み、国際協力関連の道に進むことを決意しました。日本国際協力センター(JICE)では、中東地域での日本語教育プログラムの立ち上げを担当し、この経験を活かして、建設コンサルタント会社で開発コンサルタントとして海外での省庁案件に関わるなど、多様なキャリアを築いてきました。現在は、育児をしながら柔軟な働き方が可能な環境で、英語力と過去の経験を活かしながら、新たな挑戦を続けています。

英Sussex大学大学院時代(Institute of Development Studies)のクラスメートと
Walmartの株主総会(米アーカンソー州)に参加し、全従業員とウォルマート創設者ファミリーの前でプレゼン

現在の仕事内容を教えてください

日本国内の洋上風力発電事業者として、多岐にわたる業務を担当しています。具体的には、プロジェクト関連の机上調査・資料作成やプロジェクトスケジュールコントロール、英国本社からの幹部訪日のアレンジ、ITやデータセキュリティの窓口業務、外部顧客の信用調査などを行っています。これまでの国際協力機関やコンサルティング会社などの様々な業界での経験を活かしつつ、得意な英語を駆使して幅広い業務に取り組んでいます。職場は多国籍で、様々なバックグラウンドを持つメンバーが多くいるため、働き方がとてもフレキシブル。今はほとんどテレワークで仕事をしています。小さな子どもがいる私にとって、この環境はとてもありがたいです。また、洋上風力という業界は2050年カーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギー拡充の牽引役とされており、この分野での経験は今後の私のキャリアにとって非常に貴重だと感じています。

日本国際協力センター(JICE)でアブダビの大学で日本語コース受講生たちと
パシフィックコンサルタンツに勤務していたころ調査先の米運輸省にて

大学時代の印象に残っている経験を教えてください

大学2年生次に日本・韓国青年親善交流事業を通じて韓国を訪れる機会がありました。何気なく立ち寄ったボランティアセンターでパンフレットを見つけたのがきっかけで、当時、流行っていた韓国ドラマへの興味もあり参加しました。ですが、韓国に滞在中、元従軍慰安婦の方から直接お話しを聞く機会があり、大きな衝撃を受けました。同じ女性でも全く異なる境遇や悲惨な体験をされた方との交流を通じて、ジェンダーや国際協力分野に興味を持つようになり、関連する授業を履修。私は英文学科に所属していましたが、会計学や第二言語として韓国語等も学びました。フェリスでは学部横断的に授業を受講できるため、幅広い分野の授業を履修できたのはよかったです。

また、大学2年次に大学のボランティアセンターで実施していた国際機関実務体験プログラムでUNU-IAS(当時の国連大学高等研究所)にてインターンを経験。そして、大学4年次には海外の大学院進学も視野に入れ、1年間の休学留学や国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)でのインターンシップにも参加。その他、学内の英語部や留学生会、インカレサークル等4つのサークルに所属し日々奔走する毎日を過ごしました。興味を持ったことに、とことん挑戦した学生時代でした。

高校生へのメッセージをお願いします

大学時代は「学生」として、何でも挑戦できる時期です。興味があることはもちろん、興味がない授業も履修してみるなど、何でも挑戦してみてください。社会に出た際、「これ聞いたことあるな!」と思えるかどうかで、新しいことに抵抗感なく取り組める素養が身につくと感じています。無駄な経験などありません。将来やりたいことや自分に向いていることを探すためにも、アルバイトやインターンシップなどで自分の強みや弱みを発見してください。また、ユニークな経験を積み重ねることも特に就活時に他の候補者との差別化を図る秘策だと思います。その中で失敗することもあるかもしれませんが、それらから学び、自分の糧としてください。そして、目の前の経験や学びに一つひとつ向き合い、今しか作り上げることができない人間関係をたくさん築いてください。そうすることで自分自身のバリューが高まり、少しずつ自信がついてきます。それを周りの方が必ず見てくれていることを忘れずに頑張ってください。応援しています。

※所属・仕事内容は取材当時のものです。

My Career

01学生時代

大学では国際協力分野を学内では学びつつ、学外では複数のインターンに参加

025年目

日本国際協力センター(JICE)研修事業部プロジェクト課アブダビチームにて中東のUAEアラブ首長国連邦のアブダビ首長国でプロジェクトオフィサーとして日本とアブダビを行き来!現地の複数の大学で日本語学部を新設!

038年目

建設コンサルタント会社で開発コンサルタントとして海外での省庁案件に関わる

04今後の目標

Project Service Office(PSO)で、プロジェクト管理を適切に管理できるプロジェクトコントローラーになる

現在に生きる
フェリスの学び

学生時代の経験
理論と実践の経験を積む
身についた力
物事を推進する力
仕事で活きた場面
何にも積極的かつ前向きに仕事に向き合えています。特に中東のプロジェクトをしている際は現地担当者とイスラム教に根付いた文化に配慮しつつプロジェクトを進めました。

※所属・仕事内容は取材当時のものです。

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