
Ferris Alumni Gallery#18
心動かす音楽を、沢山の人々に届けたい
野口 綾子
クラシックの音楽事務所
音楽学部 音楽芸術学科 2011年卒業
Category
文化表現学科/事務職
2025/05/15
現在のお仕事内容について教えてください
クラシックの音楽事務所で入社当初から経理業務と、音楽祭における子ども向けプログラムの企画制作を担当し、現在はピアニストと歌手のアーティストマネジメントにも携わっています。
マネージャーとしては、全国のホールや主催者に向けアーティストやコンサート企画を売込む営業活動、公演に向けた様々な準備やアーティストのサポートを行っています。
チラシやWebページ等広報物の制作をしたり、地方公演の場合はアーティストが移動・宿泊するための旅行手配をして、本番でのサポートが必要な場合は帯同します。
ピアノとサンドアート、朗読を組み合わせた公演など、シンプルな演奏会にとどまらない企画もあり、本番時に楽譜を見ながら照明さんにキュー出しをすることもあります。
また、毎年ゴールデンウィークに開催される大規模な音楽祭では、0歳から入場できるコンサートや、親子で参加できるワークショップの企画を担当しています。
音楽祭の芸術監督が考えるテーマやプログラム案を元に、指揮者と相談しながら選曲して、子どもたちが飽きずに楽しめるよう、一緒に歌ったり体を動かしたりできる仕掛けを考え、司会者用の台本を書いています。
日頃から色々な公演やイベントに足を運んでリサーチし、ワークショップに出演してもらいたいアーティストを探し出して、出演依頼をします。
仕事で大切にしていることを教えてください
何か判断に悩んだときはコンサートにお越しくださるお客様により「心に残る時間」を過ごしていただけるようにするにはどうするべきか?と意識することです。また、アーティストの情熱や、表現したいことをくみ取り、それを最善の形で実現できるよう、ホールの方や技術スタッフの方々と調整することを心がけています。
何かを企画する上で、「こうしたらもっと素敵になるのでは?」というアイディアがあれば「大変だから」「前例がないから」と諦めるのではなく、まずは声に出して提案してみて、周りから意見を貰うようにしています。若手の頃は遠慮してしまうこともありましたが、社外で参加した音楽ワークショップを企画する講座で、「まずはアイディアを出し合い、試してみる」ことの重要性を学んでからはこの姿勢を特に大切にするようになりました。
大学時代に印象に残っていること出来事を教えてください
学科の仲間たちと取り組んだ大学祭での公演制作です。企画、脚本、演出、演奏、映像制作、照明、音響、広報物作成など、全てを学生主体で分担し、ゼロから一つの舞台を創り上げました。試行錯誤の連続でしたが、先生にもサポートいただきながら音楽劇を完成させることができました。この公演で、大学祭の来場者が選んで投票する、最も輝いた団体へ送られる賞をいただくことができました。チームで何かを成し遂げる達成感を強く感じた経験です。
また、ゼミで幼稚園や病院での訪問演奏会の企画・実施を経験したことも、現在の仕事に繋がっています。

高校生へのメッセージをお願いします
フェリスでは「音楽」について多角的に学ぶことができるほか、他学科の科目も履修できるので広い視野をもって学ぶことができると思います。
学内外に学びの機会は沢山あると思うので、興味を持てることや、役立ちそうなことにアンテナを張って、積極的に学びに行ったり、挑戦しに行って、貴重な学生時代を有意義に過ごせるとよいと思います。
その中で得た経験や人との繋がりが、思いがけない未来へと導いてくれるかもしれません。
※所属・仕事内容は取材当時のものです。
My Career
- 01学生時代
学科の仲間と大学祭の公演を企画・実施
- 022011年
クラシックの音楽事務所に入社
- 032013年
社外の「音楽ワークショップ企画」講座を受講。参加型のコンサートや、ワークショップ企画のためのアイディアの引き出しが増え、音楽ワークショップの実践を得意とするアーティストとの繋がりも広がる。
- 042019年
演奏家のマネージャー業務も開始
- 05今後の目標
またまだ経験不足・知識不足なことがあるので、ひとつひとつの案件から学び、成長していけるとよいです。
現在に生きる
フェリスの学び
- 学生時代の経験
- 学科の友人と一緒にゼロから企画し、音楽の公演制作を企画
- 身についた力
- 音楽の基礎知識。実践を通じて培ったコミュニケーション能力
- 仕事で活きた場面
- 公演やイベントの企画・運営をする場面
※所属・仕事内容は取材当時のものです。
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