
NPO法人四季の会と協働プログラム~「ボランティア養成講座」
フェリス生
NPO法人四季の会
概要
NPO法人四季の会は、泉区の住民の「こころの健康と福祉」を支え、精神障がいを持っている人たちとの「共生」を目指して活動している団体です。ボランティアセンターと四季の会はご縁があり演奏ボランティアや大学祭への出展を通じて交流を深めてきました。今回、「誰もが暮らしやすい社会を創る」ことを考えるために、ボランティア講座を共催しました。
ダイバーシティ&インクルージョン~「共生社会」の実現に向けた学び
SDGsの目標で掲げられている「誰一人取り残さない」というモットーのもと、ダイバーシティ&インクルージョンは非常に重要な考え方とされています。しかし、私たちの日常生活の中で、これをどれだけ意識して実践できているでしょうか。こころの健康はすべての人に関わる大切なテーマです。まずは理解を深めることから始め、当事者との交流を通じて相互理解を育む姿勢が求められます。また、自分自身や社会に存在する壁や固定観念に気づき、それを乗り越えるための学びを進めていくことが重要です。
今回の講座では、NPO法人四季の会の当事者の方々が自身の統合失調症の体験を語り、それを通じて精神疾患への理解を深める機会となりました。また、参加者同士の交流を通じて、共生社会への第一歩を踏み出す貴重な時間となりました。
ボランティア講座概要
テーマ①:ケアで『輝く』存在になる―インクルージョン&ダイバーシティの理解から―
日程:10月18日(金)
・講師 引地達也准教授(文学部コミュニケーション学科)
・講師:根本響子さん、根本俊史さん(あいりきファシリテーター)
※あいりき(愛する力を磨く)とは、精神障害のある当事者が、恋愛、結婚、出産、子育てなどについて語り合うワークショッププログラム。
テーマ②:当事者との交流会
日程:11月9日(土)
四季の会利用者の方々とゲームやおしゃべりを通して交流をしました。
特定非営利活動法人 四季の会
https://www.shikinokai.jp/index.php
Voice
学生の声
大学院音楽芸術研究科 1年
T.S
今回お話を伺ったのは、統合失調症経験者で気分の浮き沈みが非常に激しいという症状のある方でした。私は正直、激しい気分の浮き沈みに対して、「生きていくのが大変そう」という印象しか持っていませんでした。しかし、ご結婚をされていたり、当事者が集まるNPOなどに参加されたりしているというお話をきき、「人生を楽しんでいらっしゃるのだな」と強く感じました。当事者の方曰く、症状や重さは人それぞれで、薬で少し安定させることもできる、ということを知りました。
会の途中で行った「恋人になりたいと思った人をデートに誘うとき」「誕生日プレゼントを恋人にあげるとき」「精神障がいがあると恋人にカミングアウトする時」というロールプレイングは、とても勉強になりました。勇気を出して言葉にするときの緊張感と人の気持ちに寄り添って考えることの大切さを知ることができました。