大学で見つけた古典文学の魅力が
今の研究へとつながっている。
宋先生の専門分野は「和漢比較文学」。古代中国で生まれた漢字、漢文がどのように発達したのか、それが日本でどのように受容され日本ならではの文化として定着したのかを研究されています。大学に入学する前から歴史文学が大好きだった宋先生は、大学での授業で学んだ方言と古代中国の標準語の関係性に興味を持ち、今の研究を行うようになりました。
宋「大学の古典文学の授業で、現代中国の地方で使用されている方言に、昔使われていた中国の標準語の名残が見られるということを知りました。現在我々が使用している言葉も先人たちから受け継がれて今の姿になっているということ、人類の歴史に触れられたところがとても面白いですね。この発見がきっかけで漢文の世界にのめりこむようになりました。大学では面白い経験もしましたね。キャンパスを何の気なしに散歩していた時、目の前に広がる夕焼けの空がその時勉強していた古典詩とぴったり合ったのです。時代を超えた人とつながりの面白さを、身をもって感じた瞬間でした。」